日本思想

宗教

源信|天台宗,『往生要集』,厭離穢土欣求浄土

源信 源信は天台宗の僧侶。大和国(奈良県)。主著は『往生要集』。当麻郷に中流貴族の子として生まれる。9歳の時、比叡山に人る。44歲の時に『往生要州』を著し、極楽浄土に関する諸説をまとめた。晩年は比叡山横川に隠栖(いんせい)し修行と著述...
宗教

密教|マントラ,マンダラ,印契,大日如来

密教 密教とは、秘密の教えという意味で、普通の仏教を顕教と呼ぶのに対して名付けられた。言葉に示されて理論的に学習可能な教え(顕教)に対し、言葉では伝えきれない神秘的な秘密の教えという意味である。思考の積み重ねでは到り得ない真理を宗教的...
宗教

空海(弘法大師)|真言宗の開祖,密教,大日如来,即身成仏

空海 空海(774~835年)は真言宗の開祖。主著『即身成仏義』『十往心論』『三教指帰』『性霊集』。最澄とともに平安仏教を代表する仏僧で弘法大師と呼ばれる。讃岐国郡(現在の香川県善通寺市)に郡司の子として生まれる。15歳のとき上京し、...
宗教

最澄|天台宗一乗思想,国宝とは何物であるか。

最澄 最澄は日本天台宗の開祖で、空海とともに平安仏教を代表する僧である。死後、伝教大師とおくり名された。主著は『顕戒論』『山家学生式』。近江国滋賀郡(滋賀県近江市)に生まれ、渡来人の家系であったと伝えられている。13歳の時、近江国分寺...
宗教

平安仏教|現世利益,加持祈祷,末法思想,浄土信仰

平安仏教 平安仏教とは、平安時代の仏教は、最澄の天台宗と空海の真言宗によって代表される。平安仏教の特色は、鎮護国家を残しながらも、仏教本来の悟りのための宗教が重視された。大陸から伝えられた大乗仏教を民間の信仰と結びつけ、日本的な仏教文...
宗教

奈良仏教|南都六宗の研究と東大寺の建立,鑑真,行基

奈良仏教 奈良仏教は、政治と結びつき、朝廷か鎮護国家の役割を担うことを期待されていた。争乱や天然痘の流行などから仏の加護を求める役割を担うものであった。特に朝廷の許可を得て出家した僧(官僧)によって、仏教の教理の研究やさまざまな儀式が...
政治

崇仏論争(崇仏廃仏論争)|蘇我氏と物部氏・中臣氏

崇仏論争(崇仏廃仏論争) 崇仏論争(崇仏廃仏論争)とは、もともと土着の宗教観をもっていた日本に552年あるいは538年に、仏教が伝わり、信仰の対象となってきた。それにともない、仏教の受容を主張する蘇我氏と、それに反対する物部氏・中臣氏...
政治

十七条憲法(憲法十七条)|「和を貴しとし」,聖徳太子

十七条憲法(憲法十七条) 十七条憲法とは、604年、聖徳太子により制定されたと伝えられる日本最古の成文法である。今日の憲法とは異なり、中国をベースとした統一国家を目標に各地の豪族たちも含めて新国家の理想的官僚像を訓示したもので、厳密に...
人文科学

外来思想|仏教,儒教,キリスト教,啓蒙思想

外来思想 日本は古来から外国の思想を受け入れながら固有の文化と共存するという特徴があり、いわゆる重層構造になっているが、これを外来思想という。日本は海外から新しい思想が入ってくると、それを排除するのではなく、その理解を通して思想を豊か...
日本史

岩瀬忠震|日米通商条約,安政の大獄

岩瀬忠震 岩瀬忠震は幕末期の幕臣である。海防掛として外交問題を取り仕切る。水野忠徳・小栗忠順と共に「幕末三傑」と称せられる。「忠震」は「ただなり」と読む。初期の幕末外交史は岩瀬忠震の足跡に負うところが大きい。日米修好通商条約の交渉役を...
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