検図|図面の品質を高め、ミスや不完全性を排除する

検図

検図とは、製図における最後の工程で、図面を出図する前に、設計上の間違い、注記漏れ、不備などについて点検する作業をいう。自分で行う検図を自己検図といい、自己検図をしたうえで、第三者による検図を行う。第三者による検図は重要度が高く設計者のミスや不完全性を排除する役割を担う。検図を丁寧に行い、図面の品質を良くしなければならない。

検図の目的

検図の目的は、図面の品質を高めることを目的とする。そのため誤記訂正にとどまらず、機能面がきちんと確保されているかを重点的にチェックしなければならない。

自己検図と他社検図

自分で行う検図を自己検図、第三者が行う検図を第三者検図という。たいてい、第三者が一人で行う企業が多いが、品質を高めるときは二人以上が良い。

項目ごとの検図

項目ごとに検図するポイントを下記にまとめる。部品欄・表題欄、方法・位置、JIS規格・ISO規格、寸法・数値、はめあい部分の確認、表面処理表、面粗さ、コスト、組立・加工・保守、安全性、環境性である。ワークシートなどを使う会社も多い。

レイアウト

まずは全体のレイアウトを確認する。図枠、尺度(拡大図なども含む)、部品の向き・位置、注記はあるか。会社ごとに独自のルールがあるため、それに即したものとなっているかも重要である。文字が小さいと印刷時につぶれてしまうということもあり注意が必要である。また、方向や位置は加工者にとって重要な要因であり、その正確さはもちろん、バランスや美しさも問われる。

部品欄・表題欄

図面の上・下部分に部品欄・表題欄が記入するスペースが設けられているが、その情報が正しく記載されているか、を考えなければならない。図面番号、材質、加工方法など開発・受注に直結する情報が多く、リスクの高い部分である。

JIS規格・ISO規格

三角法、尺度、図形がJIS規格・ISO規格に沿ったものか、を確認する。特に海外向けに出す図面は、規格が現地のものと異なる場合もあり、トラブルの原因になりうる。

寸法・数値

寸法・数値は、過不足なく記入されているかを確認しなければならない。寸法漏れ、重複記入、()寸法の有無、公差、幾何公差はめあい公差についてなど、加工者や組立者、製品の進行に大きな迷惑をかけるため注意する必要がある。

穴の誤記や寸法漏れ

製図ミスは穴の寸法漏れや表記ミスが多い。寸法漏れに加え、数の指定ミスや累計公差によるミス、座繰りなどの深さミス、下穴の指定ミス、薄くて貫通してしまう、あるいは貫通していないのに貫通しているように見えるなど、検図の際は特に注意が必要である。

公差

公差設計は部品の品質に直結するため検図は注意して行わなければならない。とくにはめあい公差は相手部品の公差の都合もあるため、特に注意する必要があるはめあい公差を間違えれば、挿入が不可になるケースも存在する。

表面処理

表面処理に無駄がある場合は、コスト高にあらわれてくる。コストを意識して無駄を省いた設計を考えなければならない。

表面粗さ

表面粗さは、機械の性能、はめあいや使用上の安全性が左右される。過不足なく指定されているか、適切な値に設定されているか、コストも考慮して設計する必要がある。

コスト

寸法、表面処理、粗さに関して、過剰に仕上げを要求していないかを考える必要がある。過剰な加工は大きくコストに跳ね上がるため、非常に注意をしなければならない。しかし、コストを抑えるために、過小な指示は性能や、特に安全性にかかわる問題のため、注意しなければならい。

組立・加工・保守

設計に従い、組立や加工は可能であるかの検討を重ねる必要がある。ボルトをしめたいが工具が入るスペースがない、加工できない、あるいはできても非常にコストがかかる形状など、多角的に考えなければならない。また保守やメンテナンスが困難な場合も考慮すべき点のひとつになる。

安全性

安全性について考えなければならない。耐久性や力学の裏付けがある設計できているか、人が触るエッジ部などには面取り・角丸みなどの処理が施されているか、などを考慮する必要がある。

環境性

環境に配慮された設計にされているか、も重要な指標になる。リサイクルが可能であるか、廃棄まで考慮にいれた考えた材料であるかが問われる。

検図の注意

検図には下記の注意が必要である。

検図のタイミング

普段の業務に忙殺されて、検図のタイミングを逸してしまうことがある。出図には期限があるため、結果、不十分な図面が外に出てしまい、組み立て時にトラブルになることもある。余裕のスケジュールの機会で進めなければならない。

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