トーマス・ブレーク・グラバー|坂本龍馬、亀山社中、薩長同盟

グラバー T.B.Glover

トーマス・グラバー1838~1911は幕末期のイギリス出身の商人である。1859年に来日し、長崎にグラバー商会を設立した。石油やお茶の販売をしていたが、軍事兵器を日本の各藩に販売した。なお、グラバーが売った37%の兵器が討幕に使われた。フリーメーソンのメンバーとされる。妻「つる」は日本人で息子は倉場富三郎。

グラバー邸

文久3年(1863)、最古の西洋建造物。ここに隠し部屋があるが、近藤長次郎や、長州の伊藤博文坂本龍馬らがここで商談したと言われている。

薩摩藩との取引

薩摩藩はイギリスのゴロウル商社(ジャーディン・マセソン商会がグラバーを代理人として設立した商社)とオランダ貿易会社の代理人ボードウィンとの間に契約を結び、彼らから資金を導入して公益のファンドを設立、外資を基盤とした薩摩商社を作り資金を蓄え、討幕の資金作りを行った。

ユニオン号

1863年、長州の伊藤博文井上馨は長州軍の近代化に向けて、長崎に出張していた小松帯刀と面会し、武器購入の話しをした。小松帯刀は快諾し、グラバーと交渉し、ゲベール銃3000挺、ミネー銃4300挺の購入を決定した。9万2000両余りの商談となった。8月下旬に幕府の目を避けて汽船で三田尻に運んだ。さらに薩摩藩はグラバーから汽船ユニオン号(70馬力、205トン)(薩摩藩名は桜島丸。長州の所有となってからは乙丑丸)も購入した。これは6万ドルで薩摩藩が購入し、それを長州に譲るという段取りで8月26日に下関で引き渡される。この成果は、第二次長州征伐で発揮し、長州軍は、数にまさる幕府軍を圧倒することになる。

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