比熱
比熱とは熱の伝わりやすさで、温度を1℃(K)あげるのに必要な熱量のことをいい、体積が一定のものが定容比熱、圧力が一定のものが定圧比熱という。現実では、体積・圧力ともに異なるため、理想気体を想定して考察されている。また、定圧比熱と定容比熱との比を比熱比という。

定容比熱
定容比熱とは、容量が一定の条件で、単位質量の物質の温度をあげるのに必要となる熱量のことをいう。
定圧比熱
定容比熱とは、定圧の一定の条件で、単位質量の物質の温度をあげるのに必要となる熱量のことをいう。
マイヤーの関係
マイヤーの関係とは、定圧比熱と定容比熱の差は気体定数になるという関係で、このことは、定圧比熱は常に定容比熱よりも大きいことを示している。
比熱比
比熱比とは、定圧比熱と定容比熱との比である。理想気体の比熱比は単原子気体で5/3、2原子気体では7/5、多原子気体では4/3となり、原子数が少ないほど大きくなる。
主な気体の気体定数、比熱、比熱比K
気体 | 気体定数R [J /(kg・K)] |
定圧比熱 cp [J /(kg・K)] |
定容比熱 cv [J /(kg・K)] |
比熱比 K |
---|---|---|---|---|
ヘリウム He | 2076.900 | 5.197 | 3.120 | 1.666 |
水素 H2 | 4124.000 | 14.320 | 10.190 | 1.405 |
窒素 N2 | 296.790 | 1.040 | 0.744 | 1.399 |
酸素 O | 259.820 | 0.915 | 0.655 | 1.397 |
空気 | 286.990 | 1.006 | 0.719 | 1.399 |
一酸化炭素 CO | 296.820 | 1.043 | 0.746 | 1.398 |
一酸化窒素 NO | 277.080 | 0.995 | 0.718 | 1.386 |
二酸化炭素 CO2 | 188.910 | 0.850 | 0.661 | 1.286 |
アンモニア NH3 | 488.200 | 2.156 | 1.668 | 1.293 |
メタン CH | 518.230 | 2.232 | 1.714 | 1.302 |