小此木啓吾|精神分析学,心理学

小此木啓吾 おこのぎけいご1930~2004

小此木啓吾は、精神分析学者・心理学者である。主著『モラトリアム人間の時代』『モラトリアム人間の心理構造』。日本の医学者、精神科医、精神分析家。元慶應義塾大学環境情報学部教授。元東京国際大学教授。慶應義塾大学教授としてフロイトの研究を始め、現代の精神分析学を研究して広く紹介した。大学を留年しつづけ、その後も定職につかない青年の増加を分析し、彼らを人生の選択をさけていつまでも可能性を保ったまま大人になることを拒否して猶予期間にとどまる「モラトリアム人間」と呼んだ。

小此木啓吾
小此木啓吾

目次

モラトリアム人間

年齢では大人の仲間入りをするべき時に達していながら、自己形成の状態にとどまり、既成の大人社会に同化できないでいる人間である。小此木啓吾が提案した用語。日本ではこの「モラトリアム人間」をもじって「モラトリアム大学生」「モラトリアム環境問題」などと一般的に使われている。このことは、モラトリアムが社会に出る手前の猶予期間を過ごす青年期特有の現象だったのが、一般社会にも深く根付いていることを示す。

モラトリアム人間の定義

(1)まだいかなる職業的役割も獲得していない。
(2)すべての社会的かかわりを暫定的・一時的なものとみなしている。
(3)本当の自分はこれから先の未来に実現されるはずで、現在の自分は仮のものにすぎないと考えている。
(4)すべての価値観、思想から自由で、どのような自己選択もこれから先に展開されている。
(5)したがって、すべての社会的出来事に当事者意識をもたず、お客さま意識しかもとうとしない。


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