ねじ|ボルトやナットの基本

ねじ screw thread

ねじは、小ねじ木ねじタッピンねじボルトナットなどに代表される結合・締結を目的とした機械要素である。ドライバ、スパナ、レンチなどで回すだけで取付け・取外しができる部品であり、組み立てと分解が容易にできることが特徴である。また締結以外にも押す・引っ張るなどの機能も持ち、様々な場面で利用される。

ねじの歴史

ねじの歴史は、イギリスのウィットねじ、アメリカのアメリカねじ、フランスのメートルねじと発展してきたが、規格統一ができないため、第一次世界大戦で各国は苦渋を強いることとなった。そこで軍事的な理由から規格化は進められ、ユニファイねじが誕生した。その後、現在はISO(国際標準化機構)が国際的に規格化を進めている。

  • 1841年ウィットねじ
  • 1864年アメリカねじ
  • 1894年メートルねじ
  • 1945年ユニファイねじ
  • 1954年ISOねじ
  • 1965年JISにISOねじを採用

ねじ規格の国際的な統一は、90%外交で10%技術であった。(アレン・ローランド)

代表的なねじ

  • ボルト
  • 小ねじ
  • 止めねじ
  • タッピンねじ
  • 木ねじ
代表的なねじ

代表的なねじ

ねじ

三角形abcを、円筒の周囲に巻き付けるとき、斜線acがつくる螺旋(らせん helix) ができるが、この螺旋にそって、三角形の断面をもつ溝(みぞ)をつくれば、山と谷ができるが、これが、ねじ(screw)である。角度Θをリード角といい、円筒を一周すると、一回分進むがこれをリードという。

ねじ山

ねじの山は、三角形(abc)の形をしており、この三角形状を基準山形といい、JISやISOによって山の形状・寸法が決められている。たとえば、一般用メートルねじは、ねじ山の角度を60度(正三角形)として、ねじ山の頂きを山の高さ(H)から1/8Hだけ低く、ねじ山の谷底を1/4Hだけ浅くし、角に丸みを付けた形状を基準山形と決められている。そのほか、ねじ山が長方形・正方形の角ねじ、台形型の台形ねじ、丸くなっている丸ねじなど、それぞれの用途によって使い分けられる。

三角ねじのねじ山

三角ねじのねじ山

ねじ溝

ねじ山に対して、ねじが入り込む空間部分をねじ溝という。

基準寸法

基準寸法は、おねじの外径(呼び径)、有効径、谷の径、めねじの内径について山の高さ(H)がJISやISOに基づいて決められている。

おねじとめねじ

おねじとめねじ

ピッチとリード

隣り合った、ねじの山と山の間隔をピッチといい、ねじを一回転すれば1ピッチねじが進むこととなる。一般にものを締結する際、最低でも2ピッチ、3ピッチはかかる必要がある。なお、素材や機能(運動機構の有無)によって条件は異なる。

1条ねじと2条ねじ

一定の角度βで張った糸を直径d2の延筒木に巻き付けると、一本のらせん状の曲線になる。このらせんを糸が描く曲線といい、ねじの軌道となる。1リードの間に1条のらせんのあるものを一条ねじといい。2条あるもの2条ねじという。なお、2条ねじ以上のものを多条ねじといい、この場合のリードは、ピッチの条数倍となる。(上記画像を参照)

おねじとめねじ

ねじは、おねじ(オス)とめねじ(メス)に分かれる。おねじは、ボルト、小ねじタッピンねじがある。めねじはナットや素材に直接穴があげられる。ねじ締結は、おねじとめねじがかみ合うことで締結の役割を果たすことができる。

ねじの構造

ねじの構造

ねじの種類

締結用の一般用三角ねじには、山の角度が60度のメートルねじ、ねじのピッチ(P)を1インチ(25.4mm)当たりの山数で表したユニファイねじ、山の角度が55度のウイットねじなどがある。そのほか、角ねじや台形ねじなどもねじ山によって様々な種類に分けられる。(ねじ山の種類

ねじの公差域

ねじの寸法が基準寸法に対して、いくらの仕上がりにあるのか、を示すため、ねじの公差域として表される。公差域クラスは、公差グレードと公差位置との組み合せで表し、はめあい区分とはめあい長さとの組み合せに対して与えている。

ねじの機能

ねじの機能として、締結(締付け)、位置止め、密封、つなぎ、引っ張る、押し出し・送り・運動、力と変位の拡大・縮小などを持つ。ねじは、回すだけで多様な機能を持たせることができる非常に優れた機械要素であるといえる。

ねじの機能

ねじの機能

締付トルク

ねじを締め付ける力のかけ方を締付トルクという。締め付ける力が弱いとゆるみの原因となり、逆に強すぎると破損の原因となるため、適切な締付トルクが重要となる。

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