演繹法|普遍的・客観的な原理から理性的な推論によって特殊な真理を導く

演繹法 deductive method

演繹法とは、普遍的・客観的な原理から理性的な推論によって特殊な真理を導く推論方法である。前提から論理的な筋道を立てて結論を推理する。これに対し、具体的な事例からから推論をする方法を帰納法というが、帰納法のもつ蓋然性を退け、必然性を重視する推論方法が演繹法である。演繹法は確実性はあるが自然科学のように事例を基盤とする学問には採用できない。

帰納法と演繹法の違い

帰納法は、カラスが黒いことを証明するために1万羽のカラスを集めてカラスが黒いということを示すというような具体的な事例をいくつも集めて事実を示す推論方法である。これに対し、演繹法は、カラスは黒い鳥である。と一般的な事実を想定し、そこから黒い鳥をカラスと決める方法である。1万1羽目のカラスが白いというような例外があるかもしれない帰納法と違い、演繹法は確実といえるが、カラス以外の黒い鳥は多くあるため、事実とするためには誤りや例外もある。

三段論法論法

論理学における三段論法(AがBとすれば[大前提]、BがCのとき[小前提]。AはCである[結論])が、演繹法の代表的なものである。

デカルトによる演繹法

近代のフランスの哲学者デカルトは、自我の存在を明証的な原理として採用し、演緯法によって確実な真理を導こうとした。デカルトはこの対象として数学を重視した。(合理論

問題解決としての演繹法

科学や数学の推論方法として用いられた演繹法は、その他の学問や日常的な場面で、問題解決のアプローチとして利用されており、これを演繹的アプローチという。演繹アプローチは課題の設定をした後、現状を分析し、対策案を実行していく方法である。これに対し、帰納的アプローチは具体的問題を発見してそれを集め、それに対して解決策をとる方法である。

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