部品図|これ以上分割できない最小単位の部品図面

部品図

部品図とは、製作図として部品の製作に使われる図面である。部品を作るのに必要な材質、形状、寸法、加工法、数量など、すべての詳細情報が記入されている。用途に合わせて、素材図、機械加工図、板金図、鋳造図、表面処理図(アルマイト図、溶射図、めっき図)など、工程別で分かれている。部品図は、これ以上分割できない最小単位の部品の図面にあたる。

部品図の作成

部品図の作成(製図)は、普通、CADソフトを用いて行われる。2D CADと3D CADに分かれる。それぞれの特性にあった設計技術があるが、基本的には最後は2D図面に落として製作されることが多い。ただし、今後、3D CADが主流となり、自動工作機の精度が上がるにつれ、図面レス設計が進みつつある。

一品一葉図面

一品一葉図面とは、ひとつの部品に一つの図面が対応しているということ。ひとつの図面にいくつかの部品がある場合、手配ミスがある場合や、設計変更時にトラブルになるなど問題を抱えやすい。溶接部品でいくつかの部品を溶接するなどは一品多葉図面、多くの部品で構成されているを一品多葉図面なども多い。

主要部品・長納期から書く

部品図を作成するとき、主要部品や長納期品から記入する。普通、機械のスペースは、ある程度決まっており、先に主要部品の位置と大きさを決め、次にその周辺部品を作成していく。また納期短縮のため、長納期品を先に作り手配し、製作している間に、細かい部品を作っていく。

三角法

部品図は、三角法と呼ばれる製図法で書かれることが主流である。形状が最も見やすいところあるいは加工しやすい向きに主投影図(正面図)を書き、上から見た平面図、横からみた側面図。必要に応じて、下から見た底面図、右側面図、左側面図。斜めから見たアイソメ図を書く。

コスト

コストを抑える設計をする必要がある。できる限りシンプルな構造にし、特殊な治具や構造が必要でない形状にしなければならない。結果、短納期で事故の少ないコストとなる。

組立図

部品図を基に組み立てたものを組立図という。組立図でも部分組立図(SUB ASSY)で、さらに部分組立図をまとめたものを総組立図(TOP ASSY)という。

部品表

部品表とは部品図をまとめたもので、部品の手配や管理に使われる。最低限、図番、名称、型式、数量、リードタイム(納期)が並ぶ。英語ではBill Of Materialsとして書かれ、BOMともいわれる。加工品には、対応する部品図が存在する。

サマリ法

サマリ法とは、総組立図(TOP ASSY)に基づき、1台の機械の必要な部品をすべて列挙して数量をまとめて記載する方法である。単純な部品構成の機械や流れ生産に適している。

ストラクチャ法

ストラクチャ法は、部分組立図(SUB ASSY)それぞれに部品構成を明示する方式で、大規模な機械や断続生産に適している。最後には部分組立図(SUB ASSY)をまとめて完成品とする。

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