銅(Cu)|銅の性質と利用,銅合金

銅(Cu)は、非鉄金属である。鉄鋼に比べて強度や硬さが劣る傾向にあるため、構造材としては用いられない。一方で、加工性や耐食性に優れ、電気や熱の良導体であること、金以外で唯一金色の光沢をもつなどの特徴がある。任意の元素を合金することによって銅合金として利用されている。銅合金は、黄銅、青銅に代表される。
日本や中国では古くから仏像や工芸品に銅(Cu)が用いられており、青銅で作られた文化を青銅文化ともいう。現在でも10円玉といった硬貨から、IT関連分野まで幅広く利用され、我々の生活に根付いている。

銅 銅合金
銅 銅合金

目次

銅(Cu)の製造法

銅(Cu)は銅鉱石を精錬して粗銅をつくり、これを電気分解して取り出す。これが電気銅であり、99.9%以上の純度をもつ、電気銅には0.01%程度の酸素が不純物として含まれているため、次の工程で脱酸して無酸素銅を作る。精錬された純銅は、焼なましにより結晶粒を大きく成長させ、電気抵抗の非常に小さい利点を活かして軟銅線として利用される。

純銅

純銅は、純銅には、酸素の含有量によってタフピッチ銅(C1100)、リン脱酸銅(C1201、C1220、C1221)、無酸素銅(C1020)などに分けらる。ただし、純銅といわれているのものはタフピッチ銅を指す。鉄鋼材料ほどの強度はなく、構造物としては利用されない。

無酸素銅

無酸素銅(C1020)は、電気や熱の伝導性に優れ、高温で水素気流中にさらされても水素ぜい化を起こさない。展延性、加工性、耐熱性、溶接性にも優れ、広く利用される。用途は、電気部品、建築用材、化学工業、小ねじ、釘である。

タフピッチ銅

タフピッチ銅は、通常酸素が0.02~0.05%程度含まれ、電気や熱の伝導性に優れているが、高温で水素気流中にさらされると水素ぜい化を起こす場合がある。用途は、無酸素銅とおなじように電気部品、建築用材、化学工業、小ねじ、釘に使われる。

りん脱酸銅

りん脱酸銅(C1201、C1220、C1221)は、りんによって脱酸され、導電率は低くなるが、加工性、溶接性、耐食性、熱伝導性に優れている。用途は、管材料、湯沸器、建築用材、ガスケット、小ねじ、釘、金網などに用いられる。

銅合金

銅合金は黄銅(brass)系合金と青銅(bronze)系合金に代表され、古くから人類に親しまれてきた。
強化方法によっては、熱処理による時効硬化型と、冷間加工硬化や固溶硬化による非時効硬化型とに分けられる。おもに、熱・電気の良導性および耐食性の良さが利用されている。光沢があり、強度が高いほか、耐食性に優れるため、構造材料や装飾品として使われる。

黄銅

黄銅は、銅を主成分とする亜鉛との合金で、真鍮とも呼ばれる。銅と亜鉛の割合によって、60/40黄銅、65/35黄銅、70/30黄銅と呼ばれる場合もある。

青銅

青銅は、銅を主成分とする錫(すず)との合金である。

りん青銅

りん青銅は、銅を主成分として、すず、りんを含む合金で、ばね性に優れている。

リサイクル

銅(Cu)は、処分にコストがかかる材料であり、資源が限られているから、リサイクル戦略が重要となっており、現在、新しく精錬するより安いコストでリサイクルされている。

銅の歴史

銅は人類が初めて使った金属でエジプト文明やメソポタミア文明で使われた形跡が残っている。その後は、銅に錫を加えた青銅が利用されるようになる。青銅が登場すると、鋳造がしやすく銅より硬い性質から、様々な用途に使われるようになり、人類の生活を発展させた。特に青銅がもたらした食料生產革命は、総人口、農耕、宗教など様々な変化をもたらした。
日本では、古来から仏像が銅で作られた他、江戸時代になると銅が輸出産業の主力になった。現在でも、機械、電気など様々な場所で使われている。


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