真鍮(C2801)
真鍮(C2801)は、銅と亜鉛を主成分とする黄銅合金の一種である。約70%の銅と30%の亜鉛から構成されており、美しい金色の光沢と優れた機械的特性を兼ね備えている。特に、耐食性、加工性、導電性に優れたバランスを持つことから、装飾品から機械部品まで幅広い用途に利用されている。真鍮(C2801)はJIS規格に基づいた標準合金であり、一般的に使用される真鍮(C2801)の代表的な種類である。
材料特性
真鍮(C2801)は、強度と延性のバランスに優れており、引張強度が比較的高い一方で、塑性変形に対する耐性も持つ。また、良好な熱伝導性と電気伝導性を持つため、熱交換器や電気接点としても利用されることがある。その優れた耐食性により、大気中での酸化が少なく、長期間美観を保つことが可能である。しかし、塩水やアンモニア環境では腐食しやすい点に注意が必要である。
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— ㍿ギケン (@gikenfukui) September 10, 2024
七三黄銅
真鍮(C2801)は「七三黄銅」とも呼ばれ、銅と亜鉛の比率が7:3であることから名付けられている。このような命名は、材料の成分比率を明示することで、適切な用途選択や設計において役立てられている。
用途
真鍮(C2801)は、装飾品、楽器、硬貨、水栓金具、電気部品など、多岐にわたる用途で使用されている。装飾品では、その金色の光沢が美しい外観を提供するため、装飾的価値が高い。楽器においては、その音響特性が優れていることから、トランペットやサクソフォンなどの管楽器に使用される。また、水栓金具や配管材料としても広く使用されており、耐食性と加工性が求められる場所に適している。
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加工性
真鍮は、冷間加工や熱間加工が容易で、プレス、鍛造、絞り加工など、多様な加工方法に適している。このため、複雑な形状の部品にも対応可能であり、成形の自由度が高い。また、加工後の切削性にも優れており、細かな部品の製造においても高い精度を実現できる。これにより、真鍮は装飾品から工業部品まで、さまざまな分野で利用されている。
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耐食性
真鍮(C2801)の耐食性は比較的良好で、大気中や淡水環境において腐食しにくい特性を持つ。しかし、塩分を含む環境やアンモニア雰囲気では、脱亜鉛腐食と呼ばれる現象が発生することがある。この脱亜鉛腐食は、亜鉛成分が溶出し、材料の強度や耐久性が低下する原因となるため、これらの環境下では適切な防食処理が必要である。
電気的特性
真鍮(C2801)は銅と亜鉛の合金であり、電気伝導性においても優れた性能を発揮する。特に、真鍮(C2801)は電気接点や端子に使用されることが多く、比較的高い導電性を持ちながら加工性にも優れているため、電気機器の部品材料として適している。また、その機械的強度も高いため、電気的接触が必要な部品での安定した使用が可能である。
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メリットとデメリット
真鍮(C2801)のメリットとして、高い加工性、耐食性、そして美しい金色の外観が挙げられる。これにより、装飾品や機械部品としての用途が広がっている。一方で、脱亜鉛腐食のリスクが存在するため、特定の環境での使用には注意が必要である。また、銅や亜鉛の市場価格の変動により、コスト面での影響がある点もデメリットといえる。
環境への影響とリサイクル
真真鍮(C2801)はリサイクル性が非常に高い材料であり、廃材を効率的に再利用することが可能である。銅と亜鉛は再生可能な資源であり、リサイクルによって新たに生成する場合と比べてエネルギー消費を抑え、環境負荷を低減できる。リサイクルにより、品質をほとんど損なうことなく新しい製品に再利用することが可能であり、持続可能な材料の一つとしての価値が高い。