歯車の製造
歯車の製造は、切削加工、溶接加工、 鋳造加工など、さまざまな加工法が用いられている。ひとつひとつ歯を切り出す成形法、円筒の円周に歯形状の刃物をもつホブを用いて歯車全体を少しずつ切削していく創成法、鋳造、溶接がある。また樹脂の歯車の場合は、射出成形で作られる。
歯切り
歯切りとは、歯車の歯を切りだすことで、歯切盤によって行われる一般的な歯車の製造方法である。成形法と創成法がある。
先日導入したカシフジの歯切盤です。ブランク掛け替えから歯切りです。 pic.twitter.com/dGseHnUrFn
— 小原歯車工業株式会社 (@khkstockgears) August 7, 2023
成形法
成形法は、フライスやバイトなどの切削工具を用いて歯溝を1枚ずつ切削していくである。作りたい歯車の歯溝と同じ形状の総形フライスを用いたフライス盤で、その形になるように歯形を削り出す方法をいう。
創成法
創成法は、工作物と歯車形削り盤(ギヤシャーパ)に取り付けたラックカッターやピニオンカッターに往復運動を与えて、歯形を削り出す工作法である。すべての樹形が全体的に少しずつ加工されていく。素材も回転しているため、樹形の創成と歯数の割出しを同時に行うことができる。そのほかボブ盤で作成する方法もある。ボブ盤は、歯車の溝が複数並んだ形をした切削工具であるホブに回転運動を与えて加工する方法である。
歯車の仕上げ
歯車の仕上げとして、歯車形削り盤やホブ盤、歯車研削盤、歯車シェービング盤、鋳造歯車、溶接構造歯車、射出成形がある。
歯車形削り盤
歯車形削り盤は、ピニオンカッタやラックカッタを用いて歯車を作り出す機械である。
ホブ盤
ホブ盤とは、ホブという歯切り工具を用いて歯車を作り出す歯切り盤で、主軸頭に固定したホプと割り出し軸に固定した工作物に回転運動を与えて加工を行う。
弊社の横ホブ盤で使用できる最大のホブ。ホブ径はφ130。
所々の隙間がギリギリです😅
(過去に不良したものを再利用して条件出ししている最中です。) pic.twitter.com/Ee7MsvHC91— イシダハグルマ|石田歯車工業(株)| (@ishida_haguruma) February 19, 2024
歯車研削盤
歯車研削盤は、精度だしを目的とし、より精密な歯車を作ることができる。
歯車シェービング盤
歯車シェービング盤によって精度を出すことができる。
先月導入しました岡本工作機械製作所の研削盤で #ラック歯車 を研削しています。 pic.twitter.com/ajsd9vKlVH
— 小原歯車工業株式会社 (@khkstockgears) April 16, 2024
鋳造歯車
鋳造歯車は鋳造によって作られる歯車で、削りによる加工ができない大型の歯車に用いられる。
ダクタイル鋳鉄製の歯車でお世話になっている伊藤鋳造さんの注油工程です。 pic.twitter.com/ISePkCJo3E
— 小原歯車工業株式会社 (@khkstockgears) March 17, 2019
溶接構造歯車
溶接構造歯車は溶接によって加工できる。
射出成形
樹脂材料の歯車は射出成形によって作られる。射出成形は、材料を加熱溶解させ金型に射出注入し、冷却することで成形品を得ることができる。射出成形は型締め、射出、保圧、冷却、型開き、製品の取り出しの工程を連続的に行うことで大量生産することができる。