疲労強度|金属にたまる疲労

疲労強度

本来は大きい荷重に耐えることができる材料について、数万、数十万時間の繰返し荷重を与えると、(降伏点または耐力以下の)小さい荷重で壊れる現象が起こるが、疲労強度とは、その強度を示す指標である。疲労強度が蓄積が原因でおこる破断面は平坦で、引張応力に垂直に加わることが特徴である。亀裂伝播部には、ビーチマークと呼ばれる模様が現れることが多い。

目次

設計・保守

疲労強度は、設計において、特にに安全と結びつく指標である。小さな荷重でも、長期にわたって与え続けられると破壊されるため、あらかじめ破壊しない限界値を求めて設計の基準としなければならない。また、保守点検の重要性も重要である。

疲労試験

繰り返し応力を加えて応力と破断するまでの繰り返し数(破断寿命との関係)を調べる試験を疲労試験という。疲労試験の内容は回転、片振り、両振りなど各種の項目があり、目的によって実施される。試験結果はS-N線図で表す。

疲労限度

疲労限度とは、S―N曲線の値以下の値で、疲労限度の範囲では、疲労破壊を起こさない。

破面

破面とは、破断を起こした面であり、破面には破壊に至る経緯などの情報が残されており、破面の観察によって事故などの対策を行うことができる。しばしば貝殻マーク(貝殻模様)をしており、はき裂が徐々に進行したことがわかる。また、貝殻マークの方向によってその材料の回転方向(左右の回転)、貝殻マーク間のピッチがかかった外力の大きさ、荷重のかかった方向(回転曲げ、両振り、片振り)がわかる。

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