木簡・竹簡
木簡・竹簡は紙のなかった時代に文字を記すために主に中国で使用された。細長い木片・竹片を使い、そこに文字を記した。文字を記す材料は、甲骨から金石を経て、戦国・秦・漢では竹片や小木片が使用され、まれに絹(布)も使用されたが高価であっため、木と竹が主要であった。木簡・竹簡は、表面を平らにし、両側に小穴をあけ、ひもで閉じた。閉じたものを冊や巻という。漢の時代の木簡は敦煌・居延から、竹簡は戦国時代のものが長沙から出土した。
紙の開発
木簡・竹簡は持ち運びに適していなく、だからといって高価な絹は使いがたかった。そこで、後漢の蔡倫によって従来の紙に比べて安価で使いやすい紙が開発され、これによって運搬が容易となり、世界の文明に大きな影響を与えた。