振動
振動とは物体が周期的に揺れ動く物理現象で、重力や弾性、ばねなど上下に周期性のあるものが振動である。通常、外からの力への復元力によって発生し、時間がたつにつれて減衰する。自然界では、地震が大きなテーマとなり、振動の研究は防災・防振や免災などに役立ち、我々の安全に大きく役立っている。また、機械や装置や高層ビルや橋が振動原因で事故、騒音、公害などを引き起こし、大きな問題となっている。
振動の定義
平衡の状態を中心として繰り返し変動する現象
単振動
単振動とは、周期が単純な振動のことをいい、自動車や機械などの騒音は単振動の組み合わせである場合が多い。これらは事故や騒音につながるので、防振対策を施す必要がある。
固有振動数
固有振動数とは、振動する系に対する固有の振幅数でその機械固有の値を持つ。自動車が走行中に自動車の固有振動数と同じ振動が路面から伝われば、大きく振動する。
減衰振動
振動は、最初は大きく時間の経過とともに小さくなって最終的には停止してしまう。このように次第に振動を小さくなる振動を減衰振動という。
自由振動
自由振動とは、ある系が固有振動数で振動することである。理想環境下での振動で、減衰のない自由振動では系に外部から作用しなくても運動し続ける。特殊な状況以外では、存在しない。
強制振動
強制振動とは、振動をしている物体に外部から周期的に変化する力を左右されると振動が始まる。物体の振動数ωがその固有振動数をωnに近づくと振幅が極めて大きくなる。
共振
共振とは、振動している物体が固有振動数ωnに近づくと、振幅が極めて大きくなる現象である。すでに振動しているものが共振することで大きな振動となる。機械や橋やビルなどの構造物に共振が発生すると大きな揺れとなり、破壊をもたらす。
防振
振動は様々な災害、事故、騒音などをもたらすため、様々な措置が取られるが、それを防振という。構造物や機械に対し防振ゴムやばねで支える、固定金具を用いるなどを行い、外部からの振動を軽減させる措置が用いられる。
緩衝
緩衝は、持続的な振動に対する防振に対し、瞬間的な衝撃に対する対策をいう。瞬間的な衝撃を受けたときにその速度を緩和させできるだけ早く減衰させる役割を担う。空気を用いた空気ばね(エアサスペンション)や油圧を用いたダンパなどがその代表である。
振動実験
振動は事故の原因となる。そのため、建造物や機械の製造者は、様々な振動実験を行うことで安全性が担保されている。