井原西鶴|浮世草子,人間の持つ欲の肯定

井原西鶴

井原西鶴は、江戸時代前期の浮世草子の作家である。代表作は『好色一代男』、『好色一代女』、『日本永代蔵品』、『世間胸算用』。
大坂の富裕商人の子として生まれた。談林派(だんりん)の西山宗因に俳諧を学び、師の死去を契機に浮世草子の作家に転身し、『好色一代男』で好評を博した。その後、好色物、武家物、町人物の各ジャンルで数々の作品を生み出し、町人文学を築いた。

井原西鶴像
井原西鶴像

目次

歴史背景

江戸時代前期は天下太平の世になって商人たちの活動がめざましく発展した時期であり、特に商人や職人は農民と比べて税負担がはるかに軽く生活水準は高かった。そのような中で富を求めその富で自由な生活を楽しみ、今生きている現世をよリいっそう楽しむ風潮(浮き世の思想)が生まれのびやかで意欲に満ちた現実重視の思想が形成された。
男女の世界、町人の富の追求などの享楽的現世を写した井原西鶴の小説は、当時の町人たちに大きな支持を受けた。そこには営利追求の是認、勤勉、倹約や正直・律儀・信用などの町人道徳も描かれている。


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