文学

国語

在原元方|平安歌人、在原氏の和歌名残継ぐ姿

在原元方在原元方は、平安時代中期に活躍したとされる貴族・歌人である。宮廷に仕える官人としての側面を持ちながら、和歌の世界でも名を残し、勅撰集への入集や私家集の伝存によって、その存在が今日までたどれる。生没年や細部の官歴には不分明な点もあるが...
文学

『腕くらべ』|永井荷風が描く新橋花柳界の愛憎劇

腕くらべ『腕くらべ』は、明治末期から大正初期にかけての東京・新橋の花柳界を舞台に、一人の芸者の波乱に満ちた生涯と、伝統的な美意識が崩壊していく過程を鋭く描き出した永井荷風の代表的な中編小説である。作品の成立と背景本作は1916年(大正5年)...
文学

芥川竜之介|知性が光る短編文学

芥川竜之介芥川竜之介は大正期を代表する小説家であり、短編を中心に日本近代文学の表現と知性を更新した作家である。古典や漢籍を踏まえた緻密な構成、理知的な語り、寓意に富む題材選択によって、個人の倫理と社会の矛盾、近代の不安を鋭く描いた。作品は「...
国語

いづみ|伝統的な響きを持つ、日本古来の名前

いづみいづみ(泉)とは、地中から水が湧き出る場所、あるいはその水を指す言葉であり、古来より日本文化において生命の源泉や清浄さの象徴として重んじられてきた。語源的には「出づ水(いづみず)」が転じたものとされ、絶えることなく湧き上がる様子が、人...
文学

清少納言|平安時代の随筆家,『枕草子』

清少納言清少納言は平安時代に活躍した随筆家である。『枕草子』歌詠みの家柄に生まれ、中宮定子のもとに出仕する。後宮の様子を女文字(仮名)で綴った『枕草子』は、今でも紫式部の『源氏物語』とともに、名高い古典文学として長年にわたって親しまれている...
文学

坂口安吾|昭和の小説家・文学者,堕落論

坂口安吾坂口安吾は昭和の小説家・文学者。第二次世界人戦の敗戦後、それまでの権威や価値観が急激に崩れ、人々は、新しい秩序を求めながら、生きていくための価値観を探し求めた。こうした時代の道徳的な頽廃を見た坂口安吾は、『堕落論』で人間が人問本来の...
世界史

『ガリア戦記』|カエサルが書いたガリア遠征の記録

『ガリア戦記』『ガリア戦記』(前58~前51年)のガリア遠征における、カエサル自身の記録である。当時のガリア・ゲルマニア・ブリタニアの情勢を知ることができ、古ケルト・古ゲルマン研究の重要史料とされている。武人らしい雄揮で無駄のない文体で書か...
文学

ギルガメッシュ叙事詩|神性と人間性の交錯を映す大叙事詩

ギルガメッシュ叙事詩 ギルガメッシュ叙事詩は、古代メソポタミア世界で生まれた最古級の文学作品である。シュメール語やアッカド語で記された粘土板が発見されており、その内容は半神的な王であるギルガメッシュと友人エンキドゥの冒険、死や永遠の命をめぐ...
国語

『夜雨神詣美人』|夜雨の参詣路に浮かぶ美人の艶情

夜雨神詣美人夜雨神詣美人は、夜の雨に包まれた参詣の道行きを主題に、美人の佇まいと季節感を重ね合わせた浮世絵の一図である。雨脚の線、灯りの気配、濡れた路面の質感などが画面の空気を形づくり、信仰の場へ向かう慎ましさと、都市の粋を映す装いが同居す...
人文科学

ホメロス|古代ギリシアの吟遊詩人,ギリシア神話

ホメロス Homerosホメロス Homeros 生没年不詳。前8世紀頃に活動したとされる古代ギリシアの盲目の詩人だが、実在も含めてよくわかっていない。主著は『イリアス』『オデュッセイア』であるが、多くの歌い手によって吟唱されるうちにしだい...