ピタゴラス|生涯と思想

ピタゴラス Pythagoras BC570~

ピタゴラスは前6世紀のサモス出身の哲学者、宗教家である。万物の根本原理(アルケー)を「数」とした。また宇宙を最初に「コスモス(調和)」と呼んだ人とも言われている。哲学と宗教を結びつけ、宗教的要素としては魂の不死と転生、禁欲的生活と倫理的戒律による浄め(カルタシス)を説いた。人間の魂は不死であり、肉体は死んでも魂は別の肉体に宿り、輪廻転生を繰り返す。また魂の浄化(カルタシス)のために数学に積極的な意義を与え、肉体の浄めのためには医術が必要であり、魂の浄めのためには音楽(音程の数学的比例)が必要であるとした。この考え方は、オルフェウス教に由来する。哲学的要素としては宇宙や自然における調和を説き、プラトンに大きな影響を与えた。哲学者、数学者として伝えられているが、ピタゴラスの定理をはじめとした多くの教えは後のピタゴラス教団が築いたものと考えられており、ピタゴラス自身について伝えられていることは乏しい。

人間の魂

ピタゴラスによれば、人間の魂は本来は不死であり、神的なものであるが、現実には堕落し、肉体(ソーマ)という牢獄(墓)に閉じ込められており、浄め(カタルシス)によって本来の神性を取り戻す。神性を取り戻すまで輪廻転生を繰り返すとした。またその魂は音楽によって鎮まる。

ピタゴラスの定理

ピタゴラス

ピタゴラスの定理

有名なピタゴラスの定理はピタゴラス本人の発見ではなく、後の弟子によるものと考えられている。

クセノファネスからの引用

あるとき彼(ピタゴラス)は子犬がぶたれているところを通りかかり、隣れを催して次の言葉をいったという。「よせよ、ぶつな、たしかに友人の魂だ、泣くのを聞いて、それとわかったのだ。」(クセノファネス