ダランベール Jean Le Rond d’Alembert 1717.11.16 – 1783.10.29
ダランベールはフランスの数学者・物理学者・哲学者。主著は『文学,歴史,哲学雑集』、『哲学要諦』。貴族の血を引いていたが、婚姻上の夫婦の子ではなかったので教会に捨てられるガラス職人の妻アランベールに育てられた。マザラン大学で法学を学び弁護士となったが、数学・物理学に興味を持つようになる。学者としての功績は、物理の分野で、動力学は静力学の問題に帰結できるという「ダランベールの定理」を発見したこと、『百科全書』の編集に携わってたことである。また、初期の実証主義の代表者でもある。ディドロと共に『百科全書』の編集責任者となったが、政府による激しい弾圧を受け、バスティーユ牢獄に投獄させるのをきっかけに『百科全書』を辞任。『百科全書序論』では、自然科学の経験的知識を重んじる実証主義の立場をとった。
王政の否定
ディドロは王政に否定的だったのに対し、ダランベールは、啓蒙主義の立場をとる君主を望んだ。