浸炭|炭素鋼の表面を硬化させる

浸炭(浸炭焼入れ)

浸炭とは、炭素鋼などに用いられる表面硬化方法である。加工性の良い低炭素鋼 (0.2% C以下) や低炭素合金鋼が用いられる。木炭やコークス、メタンガスなど浸炭剤で満たし、拡散浸透により表面層の炭素量を十分に増加させ、そこに焼入れ・焼き戻しをすることで素材の表面層のみを硬化することができる。表面は硬化させ耐摩耗性が優れていながら、その内部は柔軟な組織のままであるため、素材内部のじん性が高く保つことができる。自動車や船舶、飛行機から生産機械や自動機など幅広く利用されている。

浸炭鋼

浸炭が施された浸炭鋼や肌焼鋼と呼ばれる。

浸炭の種類

浸炭には、固体浸炭、液体浸炭、ガス浸炭、真空イオン浸炭などがある。それらの中でもガス浸炭はガスの濃度を調整することで処理面の深さを変えることができる特徴をもつ。

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