半径の製図|Rを寸法数値の前に記入して表す

半径の製図

半径の製図は、〝R30〟のように半径の記号Rを寸法数値の前に寸法数字と同じ大きさで記入して表す。ただし、半径を示す寸法線を円弧の中心まで引く場合には、この記号を省略することができる。また、円弧の半径を示す寸法線には、円弧の側にだけ矢印をつけ、中心の側にはつけない。なお、矢印や寸法数値を記入する余地がないときは、省略形、引出線、ジグザグ線により記述することができる。

半径の寸法

半径の寸法において、円弧の中心の位置を示す必要がある場合、十字または黒丸でその位置を示す。複数のRがある場合、「×」や「―」で数を表す。

円弧の半径

円弧の半径が大きく紙面に書ききれない場合、その半径の寸法線を折り曲げることができる。この場合、寸法線の矢印のついた部分は、正しい中心の位置に向いていなければならない。

累進寸法記入法

同一中心をもつ半径は、長さ寸法と同様に累進寸法記入法を用いて表示できる。

実R,展開R

実形を示していない投影図形に実際の半径を指示する場合には、寸法数値の前に『実R』の文字記号を、展開した状態の半径を指示する場合には、『展開R』の文字記号を記入する。

(R)

半径の寸法が他の寸法から類推できる場合、半径を示す寸法線と数値なしの記号(R)により指示する。下記は長穴の例で、縦横がわかれば必然的にRは決まってくるので(R)で表している。

(CR)

かどやすみの丸みにコントロール半径を指示する場合は、半径を示す矢印と数値などの記号(CR)によって指示する。直線と曲線の接合部分に凹凸がなく、滑らかにするときに用いる。なお、コントロール半径とは、通常のR指示では工作時に半径の交わり部に段差や表面の凹凸ができるのを防ぐため、直線部と半径曲線部との接線部が滑らかにつながり、最大許容半径と最小許容半径の間に半径が存在するように規制する半径である。

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