アレテー(徳)|ソクラテス

アレテー (徳) arete

アレテーとは、魂にそなわる優れた性質・魂の優秀性や徳を示す。ギリシア語のアレテーは、あるものの本来の機能の働きをよくするもので優秀性・卓越性を意味した。ソクラテスは、それに倫理的な意味を持たせ、人間の人間としての優秀性。魂(プシュケー)の優れた働きを生み出し、徳という意味を与えた。知恵・節制・敬度・正義などの徳の定義を求め、徳とは何かを知ることによって、魂に徳をそなえた善い生き方ができる。ギリシア哲学は、人間の本質を魂の理性的な活動にあると考え、魂の徳を探究することを倫理学の中心的な課題とした。

徳は知である

ソクラテスの基本道徳として、「徳(アレテー)は知である」という原則がある。我々はなにも知らず、徳が何であるかが知り得ない。この無知の知から出発して、我々は徳を思索しなければならない。反転して知の思索は徳に通じているいえよう。

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