接着剤
接着剤とは、化学的な材料を使って接合する材料である。身近なものでは、スティックのりや瞬間接着剤に代表されるが、工業用の用途としても広く使われる。締結要素の中ではねじのように穴を空ける必要もなく、溶接のように熱を使わない。接着剤の材質は、自然界のデンプンやとうもろこし、 松ヤニを使ったものと、 プラスチック(樹脂)を使ったものに分かれる。
接着に適せした材料
接着剤は金属同士はもちろん異なる材料同士も接着できる。たとえば、硬度が高く、また溶接・めねじ加工が困難なセラミックスと金属は接着剤で行われることがある。ボリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、フッ素樹脂(テフロン等)、フッ素ゴム、ブチルゴムは接着が困難な材質である。
接着剤の分類
接着剤の分類は、大きく、1液性接着剤、2液性接着剤、瞬間接着剤、紫外線硬化型接着剤がある。
1液性接着剤
液性接着剤とは、日常で使われている接着剤である。プラモデル工作に使うセメダインや木工用ボンドなどで日常的に使われている。一般用は混合せずそのまま使うことができるが、工業用は加熱して硬化する必要がある。
2液性接着剤
2液性接着剤は、使う直前に本剤と硬化剤を 一定の分量で混ぜ合わせて使用する。1液性接着剤とは異なり熱量はいらないが、混合作業が手間な他、作業者が分量を間違えても問題ないよう高い安全率が必要である。
瞬間接着剤
瞬間接着剤は、サイアクリル接着剤や超接着剤と呼ばれる接着剤で、常温で瞬時に硬化する接着剤で一般に使われている。木材、金属、プラスチック、ガラスなど、多くの異なる素材に使われる。直ちに早く接着するため、服や肌にかかると危険がある。
紫外線硬化型接着剤
紫外線硬化型接着剤（UV硬化型接着剤）は、紫外線（UV光）の照射により硬化する接着材である。一般的な接着剤は開封・混合させた直後から硬化がはじまるが、紫外線をあてることで硬化するので、硬化のタイミングを制御できる。高い強度と耐久性が期待できるが、紫外線を照射する機械が必要である。