スラスト玉軸受|スラスト荷重を付加することができる

スラスト玉軸受

スラスト玉軸受は、スラスト荷重を付加することができる軸受である。上下一体組の軌道盤と保持器つき鋼球の3つが分離する構造になっている。横方向のスラスト荷重のみしか負荷できないので、大きな荷重を支えることを目的として使われる。高速回転には適さない。

単列スラスト玉軸受

単列スラスト玉軸受とは、一方向のスラスト荷重に対応できるスラスト玉軸受である。

複列スラスト玉軸受

複列スラスト玉軸受とは、両方向のスラスト荷重に対応できるスラスト玉軸受である。

スラスト荷重

スラスト荷重とは横方向の荷重である。スラスト玉軸受は、このスラスト荷重を耐えることを目的とした玉軸で、垂直方向のラジアル荷重は適さない。そのため、ラジアル荷重を受ける場合は、回転体の自重を受けもてないので、ラジアル軸受を合わせて利用する。頻度が高いため、スラスト玉軸受けつきの針状ころ軸受が市販されている。

スラスト玉軸受つきの針状ころ軸受

与圧

スラスト荷重を受ける軸受なので軸受との間に隙間があると、スライスしてしまう。そこで、スラスト方向に与圧を掛けたり、ふたつの軸受を対向して組むことで、両方向のスラスト荷重を相殺することができる。

スラスト玉軸受の組付け方

組付け方は軸軌道盤は軸にとまりばめ(js6かh6)とし、ハウジング軌道盤はハウジングにすきまばめ(H8)とする。軸軌道盤には内径、軌道盤は外径を研磨加工してで公差を出している。

スラスト玉軸受の製図

普通、スラスト玉軸受を購入するときは、図面を必要とせず、メーカーカタログの型番番で表される。必要なときは下記を参考すること。

単列スラスト玉軸受の製図

複列スラスト玉軸受の製図

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