魂の配慮|ソクラテス

魂の配慮

魂の配慮とは、ソクラテスによれば、みずからの魂に徳がそなわるように気づかい、が優れたもの、善きものになるように努めること。『ソクラテスの弁明』の中で、ソクラテスは金銭や地位のことばかり心配するアテネ市民の堕落を批判し、魂をできるだけ優れたものにすることに気づかうべきだと訴えた。ここから倫理学が生まれ、ソクラテスは倫理学の創始者と呼ばれる所以である。

ソクラテスにとっての魂

ソクラテス魂(プシュケー)を人格というニュアンスで使う。その意味でソクラテスによって魂(プシュケー)を磨くことは人格を善くすることであり、これは相対的に人々一人一人に違うものではなく、普遍的なものでなければならない。誰にでも共通し、知識・識見の上に基づいたものであるべきである。しかし、その具体的な方法は自らの無知(無知の知)を知るソクラテスには具体的にあげあることはできなかった。ソクラテスによっていえることは、自分が無知であるということから出発し、それを対話によって徳をしようと努力することにとどまるといえる。