電線管ねじ|電気工事に欠かせない部品

電線管ねじ

電線管ねじとは、電線管の接続や固定に使用されるネジの規格や形状を指す。大きく電線管ねじは大きく厚鋼電線管ねじと薄鋼電線管ねじに分かれ、主に電気工事や配線工事において、電線管同士の連結や壁や機器への固定に利用される。このネジは、電線管の標準規格に基づいて設計されており、JIS規格(日本工業規格)に準拠したものが一般的である。電線管ねじには、ストレートねじやテーパねじなどの種類があり、それぞれの用途に応じた選択が求められる。

使用される材料

電線管ねじに使用される材料は、主にスチールやステンレス鋼である。これらの材料は強度が高く、長期的な耐久性を備えている。また、腐食環境での使用を考慮して、亜鉛メッキやステンレス製のねじが選ばれることが多い。一部の用途では、軽量化や絶縁性を求めて樹脂製のねじが使用される場合もある。

電線管ねじの種類

電線管ねじは主に厚鋼電線管ねじ・薄鋼電線管ねじに大分される。厚鋼電線管ねじは主に強度が求められる環境で使用され、一方の薄鋼電線管ねじは軽量性と取り扱いのしやすさを特徴としている。

厚鋼電線管ねじ

厚鋼電線管ねじは、厚鋼電線管(通称「厚管」)に使用されるねじで、耐久性や高い圧力に耐える能力が必要な環境で用いられる。特に、工場や産業施設などの厳しい条件下での配線工事に適しており、外部衝撃や振動に対する強度が求められる場合に選ばれる。また、厚鋼電線管ねじは通常、テーパねじが採用されることが多く、強固な接続が可能となる。

厚鋼電線管ねじの寸法 (単位mm)(参考値)

ねじの呼び 適用する
管の呼び
ねじ山数
(25.4 mmにつき)
ピッチ

(参考)
ひっかかりの
高さ
H1
おねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
めねじ
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
CTG16 16 14 1.8143 1.017 20.955 19.793 18.922
CTG22 22 14 1.8143 1.017 26.441 25.279 24.408
CTG28 28 11 2.3091 1.294 33.249 31.770 30.661
CTG36 36 11 2.3091 1.294 41.910 40.431 39.322
CTG42 42 11 2.3091 1.294 47.803 46.324 45.215
CTG54 54 11 2.3091 1.294 59.614 58.135 57.026
CTG70 70 11 2.3091 1.294 75.184 73.705 72.596
CTG82 82 11 2.3091 1.294 87.884 86.405 85.296
CTG92 92 11 2.3091 1.294 100.330 98.851 97.742
CTG104 104 11 2.3091 1.294 113.030 111.551 110.442
Note

薄鋼電線管ねじ

薄鋼電線管ねじは、薄鋼電線管(通称「薄管」)に使用されるねじで、軽量で取り扱いやすいことが特徴である。主に家庭用や軽負荷の商業施設など、強度よりも施工性が重視される環境で使用されることが多い。薄鋼電線管ねじは、ストレートねじが一般的であり、施工やメンテナンスが比較的容易である。

薄鋼電線管ねじ(単位mm)(参考値)

ねじの呼び 適用する
管の呼び
ねじ山数
(25.4 mmにつき)
ピッチ

(参考)
ひっかかりの
高さ
H1
おねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
めねじ
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
CTC19 19 16 1.5875 0.696 19.100 18.343 17.708
CTC25 25 16 1.5875 0.696 25.400 24.643 24.008
CTC31 31 16 1.5875 0.696 31.800 31.043 30.408
CTC39 39 16 1.5875 0.696 38.100 37.343 36.708
CTC51 51 16 1.5875 0.696 50.800 50.043 49.408
CTC63 63 16 1.5875 0.696 63.500 62.743 62.108
CTC75 75 16 1.5875 0.696 76.200 75.443 74.808
Note

施工時の注意点

電線管ねじの施工では、適切な工具の使用が重要である。特に、過度の締め付けや不十分な締め付けを防ぐために、トルクレンチの使用が推奨される。また、電線管の接続部に防水性能が求められる場合は、シーリング材や防水テープを併用することが一般的である。さらに、施工後には接続部の緩みがないことを確認する必要がある。

応用分野

電線管ねじは、家庭用配線工事から商業施設や産業施設の配線工事まで幅広い分野で使用される。特に、電線管が高負荷や振動にさらされる環境では、テーパねじが優先的に選ばれる。一方、ストレートねじは、取り外しや再設置が容易な環境に適している。

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