鋳鋼(SC材)
鋳鋼とは、鋳造で用いる炭素鋼や合金鋼を鋳鋼(SC材)をいい、鋳鉄では強さや硬さが不足する場面などで用いられている。JIS記号ではSC360やSC410などSC+数字で表現される。SCに続く数値は同じく引張強さの最低保証値を表している。鋳造後に適切な熱処理を施すことにより、粘り強さなども向上させている。
鋳造
鋳鋼は複雑な形状を可能にする鋳造によって製造される。鋳造時、樹枝状組織の解消、偏析の拡散、結晶粒の微細化、内部応力の開放のため、鋳放し後に高温で均質化焼なましと焼ならしを施工する。
炭素鋼鋳鋼
炭素鋼鋳鋼はSC□□□として4種を規定している。炭素量は0.4%以下の中炭素である。他の組成の規定はPおよびSを除いて他にはない。用途は、鍛造用プレスのフレーム、鉱山機械の坑内巻上げ用ドラム、歯車、炭車、水門の開閉装置などの大型品が多くなる。
合金鋼鋳鋼
合金鋼鋳鋼とは、炭素鋼鋳鋼の強度向上し、焼入性増強のために合金元素を添加し、鋳造した鋳鋼品である。強靭鋼と似たような成分で、構成されている。
- 高張力炭素鋼鋳鋼 SCC□□□
- 低Mn鋼鋳鋼 SCMn□□□
- Si-Mn鋼鋳鋼 SCSiMn□□□
- Mn‐Cr鋼鋳鋼 SCMnCr□□□
- Mn-Mo鋼鋳鋼 SCMnM□□□
- Cr-Mo鋼鋳鋼 SCCrM□□□
- Mn-Cr-Mo鋼鋳鋼 SCMnCrM□□□
- Ni‐Cr‐Mo鋼鋳鋼 SCNCrM□□□
- ステンレス鋼鋳鋼 SCS□□□
- 高マンガン鋼鋳鋼 SCMnH□□□