疎外|ヘーゲル,マルクス,実存主義が説く不安

疎外 Entfremdung

疎外とは、人間の本質や人間性が、人間から離れてよそよそしく疎遠なものになり、非人間的な状態におちいること。また、人間に属していたものが、人間から離れて独立した権力を持ち、人間を逆に支配する非人間的な状況をさす。疎外されることによって人間は主体的なあり方からはずれていき、不安定な存在になる。

労働者

労働者

ヘーゲルの疎外

疎外は、ヘーゲルによって注目を集めた。ヘーゲルが疎外という言葉を使うとき、自分の内にあるものを外化、それが自分に対立する他者となってあらわれることを意味した。つまり、自分の内なるものが外に表れ、人間から離れていき、逆に人間を支配する力となってしまう。人間性に属するものが人間から独立して、人間性を損なうものとなることを意味する。

マルクスの労働疎外

マルクスは人間の本質は労働にあるとし、特に労働疎外を強調した。労働の成果である生産物が労働者の手を離れてしまい、人間の本来的な活動であるはずの労働の本質が失われるとする。

実存主義の疎外

キルケゴールなどの実存主義者は、現代文明における人間性の喪失という視点から疎外を説いた。現代文明で生きる人々は、個性や主体性をもった人間存在を、疎外あるいは抑圧し、絶望や不安の感情を抱くようになる。

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