熱
熱とは物質の温度変化をいう。通常、熱は暖かいほうから冷たいほうへ伝わっていく。また熱は、熱エネルギーとして仕事を行えるエネルギー源として利用され、社会の発展ができる。
伝熱
熱は、物質間のエネルギーの流れであり、高温から低温に流れる。この熱の伝わり方を伝熱といい、基本3形態として、熱伝導、熱伝達、熱放射がある。
熱伝導
熱伝導とは、分子の運動エネルギーが大きいほう(高温)から小さいほう(低温)へ拡散する現象である。
熱伝達
熱伝達とは、流体中の温度差(密度差)により発生した対流により伝熱する現象である。
熱放射
熱放射は、放射伝熱ともいい、温度に応じたエネルギーが電磁波として空間を伝わり、離れた物体に伝熱する現象である。
熱エネルギー
熱エネルギーとは、熱をエネルギーとして利用し、外部に仕事を行うことができる能力をいう。工学は、蒸気機関などをはじめ、この熱エネルギーを利用して発展してきた。熱の単位も仕事の単位と同様、J(ジュール)で表すが、このことからわかる通り、熱においては仕事はエネルギーの形態であり、仕事を熱に変える、あるいは熱を仕事に変える、ことができる。
動力
動力とは、単位時間当たりの仕事量をいい、熱は仕事に変換することができるため動力で表す。単位はW(ワット)で表される。ただし、熱は100%仕事に変換できることはないため、効率を掛けることが多い。
熱量
熱量とは、熱を量として考えたものである。熱は温度変化する性質(高温から低温へエネルギーが移動する性質)があり、この温度変化を量として考えるのが熱量である。
熱量の単位
熱量の単位は、カロリー[cal]で計られており、標準気圧のもとで1gの純粋な水を1°C高めるのに必要な熱量を1cal(4.1868J)という。通常は、SI単位系としてジュール [J] を用いるが、1calは4.1868Jである。(熱の仕事当量)
熱容量
熱容量とは、物体に熱を加え、その物体の温度を上昇させるとき、物体の温度を1K上げるのに必要な熱量をいう。単位は、熱容量C [J/K]で表される。
比熱
比熱とは、単位質量あたりの熱容量で物質によってその値は異なる。単位は[kJ/(kg・K)]、[kJ/(kg・℃)]である。
定圧比熱・定容比熱
物体の温度や圧力などの条件によって異なりますが、 圧力を一定に保つ場合の比熱を定圧比熱c ppという。体積を一定に保つ場合の比熱を定容比熱 cv という。多くの液体や固体では、温度上昇による体積変化が無視できるほど小さいため、単に比熱だけが使われる。
熱源
熱源はA,Bに比べて十分大きいと熱の出入りがあってもAの温度はほとんど変化しない。このように外界と熱の授受があっても運動が変わらないような熱の供給源を熱源という。