図面の種類|機械における様々な図面

図面の種類

図面機械設計)には、用途、表現形式、内容により多数の種類がある。その製品の形状や寸法だけではなく、素材や加工方法なども考慮する。また、製造の図面だけでなく、見積りを目的とした見積図や注文書に付属する注文図など価格交渉に準ずるものもあり、それぞれに注意が必要である。

基本設計図

基本設計図とは、最終決定のための、当事者間の検討のための基本として使用する図面である。 設計者のイメージに基づいて設計される。

工程図

工程図とは、特定の製作工程で加工すべき部分、加工方法、加工寸法、使用工具などを示す工程が描かれた図である。フローチャーや加工・組み立てプロセスなども記載されることが多い。

試作図

試作図(prototype drawing)は、製品または部品の試作を目的とした図面である。試作図に追加や修正を経て正式図となる。

製作図

製作図とは、一般に設計データの基礎として確立され、機械や部品の製造に必要なすべての情報を示す図面である。書き切れない場合は別途仕様書を作成する。

詳細図

詳細図とは、構造物、構成材の一部分について、その形、構造または組立・結合の詳細を示す図面。一般に大きい尺度で描く。

注文図

注文図とは、注文書に添えて、品物の大きさ、形、公差技術情報など注文内容を示す図面である。

見積図

見積図とは、見積書に添えて、顧客や外注に見積内容を示す図面である。設計変更に伴い複数回の改訂が行われる事が多く、日付・図番など詳細に記入することが必要とされる。

承認用図

承認用図とは、顧客に注文書などの内容承認を求めるための図面である。製品の概要にとどまるものもあれば、詳細に記入されることもあり、内容は業界や契約内容によって異なる。

承認図

承認図とは、注文者などが内容を承認した図面である。

説明図

説明図とは、構造・機能・性能などを説明するための図面である。

外観図

外観図とは、梱包、輸送、据付け条件を決定する際に必要となる対象物の外観形状、全体寸法質量を示す図面である。

展開図

展開図とは、対象物を構成する面を平面に展開した図である。

曲面線図

局面線図とは、船体、自動車の車体などの複雑な曲面を線群で表した図面である。 2D CADでの製図で示すことは困難であったが、3D CADによるモデリングが広く使われている。

系統線図

系統線図とは、給水・排水・電力などの系統を示す線図である。

プラント工程図

プラント工程図とは、化学工場などで製品の製造過程の機械設備と流れの状態(工程)を示す系統図である。

配管図

配管図とは、構造物、装置における管の接続・配置の実態を示す系統図である。

計装図

計装図とは、測定装置・制御装置を機械装置などに装備・接続した状態を示す系統線図である。

電気接続図

電気接続図とは、図記号を用いて、電気回路の接続と機能を示す系統図である。

構造線図

構造線図とは、機械・橋りょうなどの骨組みを示し、構造計算に用いる図面である。

立体図

立体図とは、軸測投影、斜投影法または透視投影法によって描いた図の総称である。

スケッチ図

スケッチ図とは、フリーハンドで描かれ、必ずしも尺度に従わなくてもよい図面である。実物を鉛筆でなぞって描くなどの手法が使う。

総組立図

総組立図とは、完成品のすべての部分組立品と部品図とを示した組立図である。部分組立図を合わせて完成を示した機械・として使われる。

部分組立図

部分組立図とは、限定された複数の部品または部品の集合体だけを表した部分的な構造 を示す組立図である。機械が大きい場合、一部だけを部品組立図として作ることもある。

部品図

部品図とは、部品を定義するうえで必要なすべての情報を含んだ、これ以上分解できない単一部品を示す図面である。必要によって、素材図、板金図、鋳造図、機械加工図、表面処理図などに分けることができる。

基礎図

基礎図とは、構造物などの基礎を示す図または図面である。

配置図

配置図とは、地域内の建物の位置、機械などの据付け位置の詳細な情報を示す図である。

装置図

装置図とは、装置工業で、各装置の配置、製造工程の関係などを示す図面である。

タイトルとURLをコピーしました