名家
名家は、言葉(名)の分析をとおして弁論や説得を行う学派で、諸子百家の一派である。戦国時代に魏に仕えた恵子(恵施)や、趙に仕えた公孫竜が代表的な思想家。言葉(名)とそれがさし示す実体(実)の関係を正確なものにしようとした。言葉(名)の分析による説得の方法は詭弁に陥りやすいという欠点を抱えていた。
公孫竜
公孫竜(前4世紀~前3世紀頃)は趙の人で名家の代表的思想家である。公孫竜の「白馬非馬の論」や「堅白異同の論」などを説いたが、孟子などから、詭弁との批判をあびた。著書『公孫竜子』。
白馬は馬に非ず
「白馬は馬に非ず」、つまり「馬」は形に、「白」は色に名づけたのだから、色に名づけた「白」を形に名づけることはできないので、白馬は馬ではない。
堅白異同の論
「堅白異同の論」は堅い石と白い石は別個のものである。