モーセの十戒
ヘブライ人は、パレスチナに定住したが、一部はエジプトに移住した。そこで迫害を受けると、前13世紀、モーセに引率され脱出、途中エジプト軍の追撃を逃れるヘブライ人の前で紅海が割れ道が開ける奇跡が起ったといわれている。このエジプトからパレスチナへの帰還途中、シナイ山で神はモーセを通じて十戒を授けた。『旧約聖書』「出エジプト記20章」に書かれている。
モーセの十戒
1.あなたは私のほかに何者をも神としてはならない。
2.あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。
3.あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。
4.安息日を覚えてこれを聖とせよ。
5.あなたの父と母を敬え
6.あなたは殺してはならない。
7.あなたは姦淫してはならない。
8.あなたは盗んではならない。
9.あなたは隣人について、偽証してはならない。
10.あなたは隣人の家をむさぼってはならない。
安息日
十戒によって安息日は労働一般が禁止されている。たとえば、耕す、種を蒔く、脱穀するなどの農作業、粉をこねる、パンを焼くなどの料理、糸を紡ぐ、縫うなどの衣服の製造、狩猟、建造などを禁止している。現代では車の運転、エレベーターのボタンを押す、テレビの視聴も禁止されている。
救出の条件
ヘブライ人の多くは、ヤハウェから授けられた十戒を守ることを条件として、モーセに導かれて脱出した。
ヤハウェ
ヤハウェとは「われ在りというもの」の意味で、天地を創造した全能の神、軍神、律法と正義の神、すべての神々を信仰することを固く禁ずる嫉妬深い神であった。