マガダ国
マガダ王国は、インド最古の王国の一つで、ナンダ朝のもとでガンジス川流域の諸王国をまとめ、ビンビサーラ(位前546頃~前494頃)とアジャータシャトル(位前494頃~前462頃)の時代に強力となった。前6世紀、ガンジス川中流域におこり、政治・経済・文化の中心として繁栄した。王都は、パータリプトラである。
コーサラ国
コーサラ国は、前6世紀ガンジス川中流域におこり繁栄した王国であるが、前5世紀マガダ国に併合された。コーサラ国の併合で前5世紀初めにガンジス川中・下流域に覇を唱えた。
資源
肥沃な平原と豊富な鉄資源があり、マガダ国を支えた。多くの商人が集まり、国境を超えて商人が交易活動を行い、貨幣経済が始まったとも言われている。
仏教・ジャイナ教
ガンジス川中・下流域の新興都市で活動していたクシャトリヤやヴァイシャのなかには、ヴェーダ聖典やバラモンの権威を認めず、ヴァルナ制度にとらわれず行動するものが出てきた。新しい宗教や思想を語る者たちが現れ、そうした背景から、新しい宗教であるジャイナ教や仏教が生まれた。
六十二見
中国の諸子百家に相当する、多数の思想家が現れ、ジャイナ教を作ったヴァルダマーナや仏教を作ったガウタマ=シッダールタが有名である。
国際状況
マガダ国はインドに幅広く領土をもったが、西北インドはアケメネス朝ペルシアに抑えられており、統一勢力にはなれなかった。前4世紀後半、アレクサンドロス大王の遠征軍が西北インドに侵入して、パンジャーブ地方を平定し、その退却後の混乱のなかで、マウリヤ朝が成立することとなる。