ナーガールジュナ(竜樹)|大乗仏教の思想家,空の理論,六波羅蜜

ナーガールジュナ(竜樹) 大乗仏教の思想家

ナーガールジュナ(竜樹)は、大乗仏教を確立した宗教家である。インドのバラモン階級の出身と伝えられている。インド各地で布教し、縁起説や無我説にづいた空の理論を説き、大乗仏教の思想の基礎を確立した。

『論争の超越』

『論争の超越』は「空」の理論により、大乗仏教の根本を確立したナーガールジュナの著書であり「空」を否定した実在論者への反論を述べた内容となっている。
「空」とはこの世に存在するすべてのものは縁起の法によって生成消滅するものであるか、永遠不変の実体をもたない(無自性)という大乗仏教の基本的な立場を表した言葉である。
ナーガールジュナはこの「空」の思想により人間は誰しもが苦を解消して解脱しブッダになり得ること(仏性)を理論的に証明した。

空の理論

「常識の世界では実在するもののみが否定のはたらきをもつのに空であるものが否定のはたらきをもつという点で常識に反している」という実在論者の非難に対し、ナーガールジュナが「そのような前提が常識にそむくことであり他によって生じた実在が空であるということのほうが常識に沿うものだ」と反論し「空」が最高の真理であると主張している。

仏性(一切衆生悉有仏性)

仏性とは、人間だけではなくすベての生きとし生ける命あるものは解脱し、仏となる可能性(仏性)を平等に持っているという教え方。

六波羅蜜(ろくはらみつ)

大乗仏教の理想とされる6つの修行。布施(ふせ)、持戒、忍辱(にんにく)、精進(しょうじん)、禅定(ぜんじょう)、般若(はんにゃ)をいう。