クロムメッキ
クロムメッキとは、金属の表面にクロムを化学的または電気的に付着させる処理方法である。主に硬度や耐摩耗性、耐食性を向上させるために用いられる。クロムメッキは、見た目の美しさと機能性を兼ね備えており、自動車部品や機械部品、工具など多くの産業で広く使用されている。
クロムメッキの用途
クロムメッキは、自動車の部品や工具、金型、さらには装飾品などに広く使用される。特に、自動車業界では、部品の耐摩耗性や美観を向上させるために欠かせない技術である。また、工業用機器の耐久性を高めるためにも多く使用されている。
おはようございます。
今日は #化学の日 🧪ワイヤーシェルフのメッキ加工はメッキ液に金属を浸して電気を流し、化学反応で金属の被膜を作ります。
下地にニッケルメッキを2層、その上にクロムメッキの層を作り、耐食性や耐摩耗性に優れたシェルフを作り上げています。 pic.twitter.com/H8VQjt8Hkh— エレクター株式会社 (@erecta) October 23, 2024
クロムメッキの種類
クロムメッキには、主に2つの種類がある。硬質クロムメッキ(工業用クロムメッキ)と装飾クロムメッキである。硬質クロムメッキは、耐摩耗性や耐食性を向上させるために使用され、装飾クロムメッキは、主に美観を目的として使用される。
硬質クロムメッキ(工業用クロムメッキ)
硬質クロムメッキは、硬度や耐摩耗性に優れ、ビッカース硬度でHv1,000程度になります。膜厚は0.1mm程度で、特に機械部品や工具のコーティングに用いられ、耐摩耗性や耐衝撃性が求められる用途に適してる。
試作品ができた!
ただでさえ硬い合金に硬質クロムメッキ
磨いて処理すればギラギラになるけど
それは次回から
もう補修はできないけど長持ちしてほしい pic.twitter.com/p0YiAZnx1N— シンタロ (@s_good_sun) August 31, 2023
装飾用クロムメッキ
外観と耐食性の向上を目的とした表面処理の一種である。装飾用クロムメッキでは、まず比較的厚めの銅ニッケルめっきを施した後、表層に0.3μm前後の薄いクロムメッキを施す。クロムメッキで得られた金属クロムは、大気中で酸素と結合することによって表面に透明で極めて薄い不動態膜を形成し、これが光沢や耐食性を保つ役割を果たす。この装飾用クロムメッキは、自動車やバイクの部品、家電製品や建築資材など、見た目が重視される製品に多く用いられている。耐食性に優れ、膜厚は約0.5μm程度である。
これが「日本屈指の大きさ」の全自動装飾メッキ装置! 横幅はなんと約8m。
シェルフの棚板に装飾用ニッケル、ニッケル、クロムの3層メッキを施します。この多層メッキ加工により、シェルフは錆に強くなり、耐久性もパワーアップします!#エレクター甲府工場 pic.twitter.com/vPCe0ZJbxH
— エレクター株式会社 (@erecta) May 23, 2023
メリット
- 優れた耐摩耗性と硬度を持つ。
- 表面が光沢を持ち、装飾的な効果がある。
- 耐食性が高く、腐食を防止する。
- 熱や化学薬品に対する耐性が強い。
デメリット
- 処理にかかるコストが高い。
- 処理中に有害な化学物質が使用されることがある。
- 膜が厚くなるため、形状変更には制限がある。