アトム(原子)|デモクリトスの哲学,倫理

アトム(原子) atom

アトム(原子)atmとは、すべてのものを構成する、それ以上分割できない究極的要素。万物はアトム(原子)の運動と結合によって成立するという原理論は、レウキッポス、デモクリトスによって始まる。彼らはおそらく共同で研究していたと推測され、アリストテレスも並列して彼らの名前をあげており、彼らの学説を分割することは難しい。アリストテレスによって否定されたが、へレニズム時代のエピクロスやルクレティウスに継承された。生まれることも滅びることもない無数の原子とその原子が運動する場所としての空虚が存在し、空虚の中を原子がさまざまに運動し、結合することによって物の世界ができあがる。その後表には出ていないが、近世においてガッサンディによって原子論が復活する。19世紀にドルトン(J. Dolton)によって原子の基本的構造が科学的に明らかにされ、化学の理論として確立された。

アトム(原子) の語源

アトム(原子)atmとは、ギリシャ語「アトモン(atomon)」、「アトモス(atomos)」、「分割できないもの」、「不可分子」を意味する。

レウキッポスとデモクリトスの原子論

レウキッポスとデモクリトスの原子論によれば、特徴は下記のとおりである

  1. 無限の「空虚」(ケノン)のうちに無数のアトムが存在している
  2. 極小であるために不可視であるが、それ自体としては、恒常不変、さまざまな形状をもち、たえず動いている
  3. それ自体としては感覚的性質を持たない
  4. 視覚や味覚など感覚的な性質は、アトムの形状、配列、向きの違いなどによって生じる
  5. 万物の生成消滅はアトムの結合と分離
  6. アトムが多く含まれている場合、物質は重く少ない場合は軽い
  7. 「人の習わし(ノモス)で辛さ、人の習わし(ノモス)で暖かさ、人の習わし(ノモス)で色、真実にはアトムと空虚」(『断片9』デモクリトス)