『精神現象学』ヘーゲル

『精神現象学』ヘーゲル

『精神現象学』(1807)とは、ヘーゲルが独自の哲学を説いた最初の書。「精神」が低次の意識の段階からより高い自覚の段階へと進み、最終的には、自己を対象としてみずからを知る絶対知へと至る弁証法的展開の道筋を、当時の諸科学の成果や歴史的事実を汲み取りながら体系的に展開した。

ヘーゲル

ヘーゲル

即自的存在と対自的存在

ヘーゲルは、自己の精神を自分の対象としていない状態(即自存在)であると同時に、精神を他との関係の中で規定し,自分自身の対象とも見なす状態(対自存在)にするべきであるとする。人間は精神を自分自身にとっての対象とすることではじめて精神としての自分を知るようになり、この精神としての自分を語る中に学問が成立するとした。

意識、自己意識、理性

意識:自己と対象を区別し、ひたすら対象に従う対象的意識。
自己意識:意識が主観と客観の統一としての真理を体現している、自分であることに気づいた意識
理性:自己意識が成立するためには、対象が不可欠であることを自覚し、それを知る。意識と自己意識との弁証法的な段階

理性、精神、宗教

理性:自然世界において
精神:歴史的世界において
宗教:キリスト教の神が理性と世界の和解であることが経験され、最後には神の表象が概念的に把握された
絶対知:神の表象が概念的に把握されて到達する