アース電極
アース電極とは、電気機器や建物などの電気設備を地面(大地)に接続するための金属製の棒やプレートであり、地面に埋めることで電流を地中に流す役割を果たす。アース電極は、漏電や落雷などの異常な電流が発生した際に、これを安全に地面に逃がすことで感電事故や機器の故障を防ぐために重要な役割を担っている。アース(接地)システムは電気設備の安全を確保するために不可欠であり、アース電極はその中心的な要素として機能する。建物の基礎部分や独立して設置された金属棒がアース電極として使用されることが多い。
アース電極の役割
アース電極の主な役割は、異常な電流が発生した際に電流を安全に地面に逃がすことである。例えば、機器内部で漏電が発生した場合、アース電極を通じて電流が地面に流れることで、人間が感電するリスクを低減することができる。また、落雷時にも高電圧が電力系統に侵入することがあるが、アース電極を通じてその電流を地面に逃がすことにより、建物や機器の被害を防ぐことが可能となる。さらに、アース電極は機器間の電位差を抑えることにより、機器の安定した動作を確保する役割も果たしており、特に通信機器や精密電子機器にとって重要である。
左からNo.1〜No.4トン。
スパークプラグ No.3番目のアース電極が失火の影響で黒くクスんでいる、 pic.twitter.com/K664WWT0b7
— 徳弘 教士 (@Z3xPJqKYKK95ESv) January 18, 2024
アース電極の種類
アース電極にはいくつかの種類が存在する。最も一般的なものは「ロッドアース」であり、金属製の棒(銅や鋼)を地中に打ち込んで接地する方法である。ロッドアースは、設置が比較的簡単で広範な用途に利用されている。次に「プレートアース」もあり、金属製のプレートを地中に埋めることで大地と接続する。プレートアースは接触面積が広く、土壌条件によっては非常に効果的なアース(接地)が可能である。また、「グリッドアース」や「帯状アース」は広範囲にわたって地面に導体を配置する方法で、特に高い接地抵抗が求められる場合に使用される。これらのアース電極は、それぞれの設置条件に応じて適切に選択される。
ロッドアース
ロッドアースは、金属棒を地中に垂直に埋設することで設置するアース方式である。一般的に、鉄製のロッドに亜鉛メッキや銅被覆を施したものが使用される。施工が簡便であり、狭い場所でも設置可能であることから、多くの建築物や設備で採用されている。地中との接触面積を増やすことで、アース抵抗を低減することが可能である
プレートアース
プレートアースは、金属板を地中に埋設するアース方式である。金属板は銅や鉄などの導電性の高い材料で作られ、地中との接触面積が広いため、優れたアース性能を発揮する。主に電力設備や通信設備で使用されるが、設置には広いスペースが必要となるため、場所の確保が課題となることがある。
グリッドアース
グリッドアースは、金属線を格子状に地中に埋設するアース方式である。この方式は広い面積を必要とするが、地表全体で均等にアース効果を分散させることができるため、大型の設備や施設での利用に適している。また、構造的に冗長性を持たせることで、経年劣化や部分的な損傷への対応力が高い。
帯状アース
帯状アースは、金属製の帯状導体を地中に埋設するアース方式である。この方式は、特定の形状やルートに沿ってアース(接地)を設置したい場合に適している。主に建物の周囲や送電設備など、長い距離をカバーする必要があるケースで利用される。施工性が良い反面、金属帯の腐食対策が重要となる。
アース電極の設置と接地抵抗
アース電極の設置においては、「接地抵抗」が重要な指標となる。接地抵抗とは、電流がアース電極から地面へ流れる際に生じる抵抗のことであり、これが低いほど電流が効率よく地面に逃げることができる。一般的に、接地抵抗は10オーム以下が望ましいとされている。接地抵抗は土壌の種類や湿度によって変化するため、アース電極の設置場所を選定する際には、土壌の電気的特性を考慮する必要がある。また、接地抵抗を低く抑えるためにはアース電極を深く埋めたり、複数のアース電極を並列に接続する方法が取られることがある。これにより、より安定したアース(接地)が実現できる。
これすごい!
リレー試験器以外を全部1つにブチ込め!みたいな設計コンセンプトでしょ。・絶縁抵抗計(25〜1,000V)
・接地抵抗計
・検相器
・デジタルマルチメーター
・ELB試験器 etc…
がオールインワンになっていて、Bluetoothや大型のカラー液晶も付いている。… pic.twitter.com/1iw7pfzKOg— ひとリスト (@hitorisuto_) September 5, 2024
課題と注意点
アース電極の設置にはいくつかの課題が存在する。まず、設置場所の土壌条件により、接地抵抗が十分に低くならないことがある。例えば、乾燥した砂地や岩盤の多い場所では、アース電極を設置しても十分な接地効果が得られないことがある。そのため、場合によっては土壌改良剤を使用して接地性能を向上させる必要がある。また、アース電極は設置後も定期的な点検が必要であり、長期間の使用により腐食が進むと接地効果が低下するため、腐食防止のためのメンテナンスが重要である。さらに、適切にアース(接地)されていない場合、落雷や漏電の際に十分な保護が得られず、重大な事故につながる可能性があるため、設置後の管理が不可欠である。
アース電極と他の安全対策の比較
アース電極は、他の電気安全対策と比較して、特に感電防止や落雷対策に効果的である。例えば、ヒューズやブレーカーは過電流から回路を保護するが、電流が漏れて意図しない経路に流れる際の対策には向かない。一方、アース電極は漏電時に電流を安全に地中に逃がすため、感電事故を未然に防ぐことができる。また、避雷針も落雷の電流を地面に逃がすために使用されるが、避雷針アース電極が連携して機能することで、より高い安全性を確保することが可能となる。これらの安全対策は互いに補完し合う形で使用されることが多く、総合的な電気安全の確保に寄与している。