KPT
KPT(けぷと)は、Keep(継続すること)、Problem(問題)、Try(次の対策)の頭文字をとったものであり、振り返り手法として用いられるフレームワークである。業務やプロジェクトにおいては継続的に改善していくための枠組みともいえる。良い点を伸ばし、悪い点を改善する活動で、誰もばらつきが小さく、高いレベルの仕事の品質改善ができる。比較的気軽に使え、安全マネージメントや職場の仕事の進め方の改善など応用範囲も多い。
KPTの概要
KPTとは、「Keep(継続すること), Problem(問題点), Try(次の対策)」の略で、業務やプロジェクトの評価や改善を目的としている。チームや個人の業務活動で広く活用されている。
K:Keep(継続すること)
Keepは、ポジティブなポイントで、うまくいっている・優れている点、成功した活動を指す。良かったこと、効果的だった方法やプロセスを記録し、継続すべき点としてリストアップする。そうすることで、現状を維持しつつ、さらに改善を図ることができる。KPTは必ずしも粗探しばかりのフレームワークではなく、チームの強みを理解し、またチームのモチベーションを維持、ポジティブなフィードバックを提供することが重要である。
P:Problem(問題点)
Problemは、ネガティブなポイントで現状の課題、失敗例、障壁、リスクを洗い出す工程である。ここでは、うまくいかなかった点や改善が必要な点を明確にする必要がある。Problemで指摘されたことは、客観的・具体的に行うことが求められる。個人の責任を責めることなく工程や仕組みの問題に焦点を当て、再発防止や効率的な解決策を検討しなければならない。
T: Try(次の対策)
Tryは、Pliblemで指摘された問題に対する対策や改善策、今後試してみたいアイデアを考える工程である。Problemで指摘された問題点を解決するための具体的な行動計画を立て、実施後の評価とフィードバックを行う。改善策が効果的かどうかを評価し、改善できたものはKeepに移し、できなかったものは、再度KPTを行い、継続的な改善を図る。
KPTを繰り返す
KPTでは、KeepとProbrem、Tryを繰り返すことが重要である。自分やチームの業務を見直し、確認、評価を行い、良いものはKeepへ、悪いものは、Probremに入れ、Tryする。できたらKeepに入れる。そして、また最初に戻り、自分やチームの業務を見直すことからはじめ、KeepあるいはProbrem、Tryへつないでいく。これにより、チームや個人は次のサイクルでの改善を図り、持続的な成長を促進することができる。
KPTの実施例
まず、少人数のメンバーが集まり、進行役を決め、改善したいテーマや内容を決める。それぞれがKeep、Problem、Tryのそれぞれについて振り返る。次にKeep、Problem、Tryのそれぞれを付箋紙に書き、進行役が主導して似た内容を集約しながらホワイトボードにKPT用紙に貼り付けていく。グループで付箋紙をグルーピングしながら、Keep、Problem、Tryの3つをチームで共有する。難易度や緊急性を踏まえて優先順位を決め、Tryで決めた改善策を実行し、達成できたものをKeepに移し、できなかったものをTryとして繰り返す。