薄肉円筒とフープ応力|材料力学

薄肉円筒

薄肉円筒とは、内径の約12%以下あるいは外径の約10%以下の円筒である。ボイラーや圧力容器などに使用される形状で、内圧によって容器にかかる応力が均一にかかり、耐久力が強い構造となっている。また。薄肉円筒に加わる応力をフープ応力である。フープ(hoop)とは、樽(たる)などのたが(樽を縛る輪)のことで、フープ応力は、たがに生じる引張応力が相当する。

フープ応力

フープ応力とは、密封された円筒容器に内圧が加わったときの円筒容器に生じる応力である。軸方向(円板方向)と円周方向の二つでわけて考える必要がある。

薄肉円筒の用途

薄肉円筒はボイラーや圧力容器などに使用される。

薄肉円筒 軸方向

軸方向(円板方向)については次式で表される。

薄肉円筒 円周方向

円周方向には次式で表される。

円周方向と円周方向の比較

軸方向応力は、円周方向応力の1/2となるので、薄肉円筒の強さは、円周方向の応力を考慮するだけで耐久性は確保される。

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