構成刃先
構成刃先とは、切削加工において、工具の刃先に切りくずの一部が強く付着して、刃先のような役割を果たす現象である。この構成刃先は、主に被削材の金属が塑性変形を起こし、刃先に押し付けられることで形成される現象である。構成刃先は加工が進むにつれて徐々に大きくなり、ある程度の大きさになると刃先から脱落し、また新たに付着が始まる。短い間に何度も繰り返され、次第に加工精度や表面粗さが悪くなる。
構成刃先が発生する原因
構成刃先が発生する主な原因は、切削中の高温と圧力により、被削材の一部が工具に付着しやすくなることである。特に、柔らかく塑性変形しやすい材料、例えばアルミニウムや軟鋼などでは構成刃先が発生しやすい。また、切削速度が遅すぎる場合や、切削油が適切に使用されていない場合にも構成刃先が形成されやすくなる。刃先の摩耗や、工具と被削材との摩擦が増大することも構成刃先の発生に寄与する要因である。
"構成刃先"はむしれや削り過ぎの原因になる厄介者です。
回転数を落とすと表面がザラザラになるのも構成刃先のせい。
本記事では構成刃先とはなにかというところから、防ぐための対策まで詳しく解説しています!
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材料
構成刃先は、軟鋼、ステンレス鋼、 アルミニウムなどの粘度の高い材料で生じやすい。
切削性くっそ悪いwwwwww
ビビるくらい悪い😇
一応機能は確保したが丸棒削った方が良いし、構成刃先でチップ速攻でダメになる!びっくりした。
材質でこんな変わるんですね… pic.twitter.com/fb7F284Olb
— 𝕤𝕖𝕟𝕥𝕒𝕟. ver凍結マン (@I40ne_e) April 26, 2024
デメリット
構成刃先が形成されると、工具の切れ味が悪化し、切削抵抗が増加することで加工効率が低下する。また、構成刃先が断続的に剥がれると、加工面に微細な傷がついたり、不均一な表面仕上げが生じたりするため、加工精度が低下する原因となる。さらに、構成刃先の影響で工具が過度に摩耗することがあり、工具寿命の短縮にもつながる。このため、構成刃先の発生をできるだけ防ぐことが、品質の高い切削加工を実現するために重要である。また、脱落する際に本来の刃先も一緒に巻き込み欠けてしまうため、チッピングが発生する。
まだ使い始めて数時間だけど、アルミ切れなくてシャンクが負け始めたので観察。先端は欠けて側面にバリバリの構成刃先。氏んでる pic.twitter.com/PP8nGy7yd2
— ミド🐙 (@mido_x68) May 6, 2023
抑制方法
構成刃先の発生を抑制するためには、いくつかの対策が考えられる。まず、切削速度を最適化することが効果的である。一般的に、切削速度を上げることで、刃先温度が上昇し、切りくずが刃先に固着しにくくなる。また、切削油を使用して潤滑を良好にし、刃先と被削材の摩擦を低減することも重要である。さらに、工具の材料やコーティングを適切に選択することで、被削材との相性を改善し、構成刃先の発生を防ぐことができる。
工具材料の選択
構成刃先の発生を防ぐためには、使用する工具の材料が非常に重要である。例えば、超硬工具やセラミック工具は、高い硬度と耐摩耗性を持ち、構成刃先の発生を抑えることができる。また、工具に適切なコーティング(例えばTiNやTiAlNコーティング)を施すことで、工具表面の摩擦係数を低減し、切りくずの付着を防ぐことが可能となる。このように、工具材料の選定は構成刃先の発生を防ぎ、安定した切削加工を行う上で重要な要素である。
切削条件
構成刃先の発生には、切削条件が大きく影響する。切削速度、送り速度、切込み深さなどの条件を適切に設定することで、構成刃先の発生を最小限に抑えることができる。例えば、切削速度が遅すぎると、刃先と被削材の接触時間が長くなり、構成刃先が形成されやすくなるため、速度を上げることが推奨される。また、切削油を適切に使用して熱と摩擦を抑えることも、構成刃先の発生を防ぐために有効である。
構成刃先を抑える新たな技術
近年、構成刃先の影響を抑えるためのさまざまな加工技術が開発されている。例えば、高速切削技術を利用することで、刃先に付着する時間を短縮し、構成刃先の形成を防ぐことができる。また、超音波振動を用いた切削技術は、切りくずの付着を抑える効果があり、構成刃先の発生を減少させることが確認されている。これらの技術は、特に高精度が求められる加工において有効であり、構成刃先による問題を軽減するために使用されている。
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