木型|鋳造や試作に用いられる型

木型

木型は、鋳物の模型を製作する際に使用される伝統的な型である。主に木材を材料としているため、加工が容易であり、コストも比較的安価であることが特徴である。木型の材料は、主にマツ、サクラ、スギ、ヒノキ、ホオなどで、木型の種類は、 込め型、単体木型、単体木型、骨組木型、中子用木型がある。試作品や単品製作、小規模生産に適しており、短期間での製作が可能である。ただし、木型は湿気や摩耗に弱く、耐久性が低いため、長期間の使用や大量生産には向かない。寸法精度や保存性が求められる場合は、金型や樹脂型が選択されることが多い。

木型の用途

木型の主な用途は、鋳物製品を作るための鋳型製作である。木型をもとに砂型を作成し、そこに溶かした金属を流し込むことで鋳物を製造する。この方法は、自動車部品や機械部品など、様々な金属製品の製造に用いられる。また、プラスチック製品やゴム製品の試作品を作る際にも木型が利用されることがある。

木型の材料

木型に使用される木材には、主に強度と加工性のバランスが良い広葉樹が選ばれることが多い。例えば、カシやブナ、ケヤキなどが代表的な材料である。これらの木材は、寸法安定性が高く、湿度による変形が少ないため、精度の高い型を作ることができる。近年では、樹脂や金属を組み合わせたハイブリッド型も増えている。

木型の材料

  • カシ:硬く、耐久性に優れているため、大きな負荷がかかる部分や長寿命を求められる型に適している。
  • ブナ:加工性が高く、寸法安定性に優れるため、中程度の精度が必要な型や複雑な形状の型に用いられる。
  • ケヤキ:非常に硬く、耐久性と耐摩耗性に優れているため、精度と強度が求められる木型に使用される。
  • ヒノキ:加工しやすく、強度もあり、精度出しも容易だがコストが高い。
  • スギ:加工しやすく安価。精度は出にくいが、大物の木型に用いられる。
  • ホオ:木質が緻密で強度が高く、精密な木型に適している。
  • マツ:加工性、精度、価格のバランスに優れており、一般機械の木型用材として広く使用される。

木型の種類

鋳型は基本的に砂を用いて作られるが、その原型となるのが木型である。木型の材料には、主にマツ、サクラ、スギ、ヒノキ、ホオなどの木材が使用される。木型は加工が容易であり、短期間で製作できる利点がある。木型の種類には、鋳物の形状や用途に応じて、込め型、単体木型、骨組木型、中子用木型などがある。

込め型

込め型(現型)とは、必要な鋳物とほぼ同形の鋳型を作るために用いられる木型である。形状が単純な場合は単体木型が使用され、複雑な形状になると分割木型が用いられる。さらに、より複雑な形状の鋳物を製作する際には、組み合わせ木型を使用することで、鋳型を効率よく製作することができる。込め型は鋳造の基礎工程において重要な役割を果たし、鋳物の品質や精度に大きく影響を与える。

単体木型

単体木型とは、比較的簡単な形状の製品を製作する際に用いられる単体(1個)の木型である。シンプルな構造で製作しやすく、短期間で鋳型を作ることができるため、試作品や単純な鋳物の製作に適している。コストも低く抑えられることが特徴である。

分割木型

分割木型とは、複雑な形状の鋳型を容易に製作するために、木型をいくつかの部分に分けたものを指す。これにより、組み立てや分解がしやすくなり、鋳型の製作精度や作業効率が向上する。複雑な形状の鋳物や大型の鋳型を作る際に有効である。

組合わせ木型

組み合わせ木型は、複雑な形状の鋳型をつくる場合に用いる。分割木型をさらに小部分を取り付けた木型をいう。

組合わせ木型

組合わせ木型とは、複雑な形状の鋳型を製作する際に使用される木型である。分割木型をさらに細かい部分ごとに分解し、それらの小部分を組み合わせて製作する。極めて複雑な鋳物の形状にも対応可能となり、高精度な鋳型が実現できる。組み立てや調整が必要なため手間はかかるが、複雑な鋳物製作には欠かせない木型である。

部分型

部分型とは、形状が複雑でなく、大型で、同じ形状の部分に分割できる場合に用いられる型である。鋳型全体を一度に製作するのではなく、一部だけを作成し、それを繰り返し使用して完全な鋳型を完成させる。作業効率が向上し、コストを抑えることができるため、大型の鋳物製作に適している。

引き型

引き型とは、砂中に長方形の板を入れ、その一辺を軸として回転させることで円筒形の空洞を作る原理を利用した木型である。主に円形の鋳型を製作する際に用いられる。板の断片の形状によって成形され、単純な円形の鋳物を効率的に製作することができる。作業がシンプルで、精度の高い円形空洞を短時間で作成できるのが特徴である。

骨組木型

骨組木型とは、大物で、その製作個数が少ないものは、手数をはぶくために、その骨組だけの木型をつくり、鋳型製作のときに手を加えて必要な鋳型を得る。

骨組木型

骨組木型とは、大型の鋳物で製作個数が少ない場合に骨組だけを作る木型である。鋳型製作時には、その骨組みに必要な手を加えることで、目的の鋳型を完成させる。製作コストや時間を抑えることができ、特に試作品や単品生産の際に有効である。

中子用木型

中子用木型とは、中空部分を持つ鋳物を製作する際に用いられる木型である。中空部分を作るためには、鋳造時に溶融した金属がその部分に流れ込まないように「中子(なかご)」を挿入しておく必要がある。この中子を製作するために使用される木型が中子用木型または中子取りと呼ばれる。中子を支える役割を果たす部分は「幅木(はばき)」と呼ばれ、鋳造工程において重要な役割を果たす。中子用木型は複雑な中空構造の鋳物を実現するために欠かせない木型である。

かき型

かき型とは、パイプ形状の鋳物を製作する際に用いられる型である。半円形の2個の型を上下に組み合わせ、その中に中子を挿入して成形する。半円形の鋳型は、その断面に等しい板を用いて砂をかきのけることで、容易に作成することが可能である。シンプルな構造と効率的な作業工程が特徴であり、パイプ形状の鋳物製作に適している。

木型の抜きこう配

木型は鋳物砂から抜き取る際、鋳型を破壊せずに抜き取るために抜き取る方向にわずかなこう配をつける必要がある。このこう配を「抜きこう配」といい、一般的には1mにつき6〜10mm程度のこう配を設ける。抜きこう配が大きければ鋳型の製作は容易になるが、その分鋳物の重量が増加し、後工程の機械加工にも手間がかかるため、可能な限り小さく設定することが求められる。抜きこう配は鋳物の形状や大きさに応じて適切に調整される

木型の製作工程

木型の製作は、以下の工程で行われる。まず設計図に基づいて木材を切り出し、各パーツを加工する。次に、部品を接合しながら立体形状を構築する。最終的には、表面を研磨して精度を高め、必要に応じて防湿処理や塗装を施す。製作工程の中では、熟練の技術者による手作業が不可欠であり、細部の仕上がりが品質に大きく影響する。