抵抗溶接

抵抗溶接

抵抗溶接は、接合する金属の接合部に電流を流したで接合する溶接方法である。電流は、交流電源を用いて電圧は数V-十数Vの電圧、数百-数千Aの大電流となる。接合部のはジュール熱で千数百度と非常に高温になる。最後に圧力をかけて接合する。の範囲は小さく溶融量も少ないため、高精度な接合ができ、安定している。スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接、アプセット溶接、フラッシュ溶接などがある。

スポット溶接

スポット溶接は、点溶接ともいい、2枚の母材を重ねて、その上に固定電極を置き、可動電極を下げて母材と接触させて通電・加圧して溶接する方法である。小さな箇所を点で接合することができる。航空機、自動車、電子機器、医療機器など広く使われている。

プロジェクション溶接

プロジェクション溶接(Projection welding)は突起溶接ともいい、母材の溶接個所に低い凸部の突起をつけ、これに平らな母材を重ね合わせて通電し、凸部が抵抗熱で溶けたところに加圧して接合する溶接方法である。小型な金属部品や電子・電気部品の接合に使われる。高速で高精度、接合部分が少ないため、効率的な溶接として知られるが、比較的コスト高で溶接箇所の制限もある。

シーム溶接

シーム溶接(Seam welding) とは、縫合せ溶接ともいい、金属を継ぎ目部分に沿って溶融させる溶接方法である。電極にローラやワイヤーを使い、この間に母材を重ねて通電し、連続的に加熱・加圧して接合する。この場合、継ぎ目部分しか溶融しないための影響は部分的である。気密性・水密性にすぐれた溶接で、石油やガスのタンク、飲料の缶などに用いられる。

アプセット溶接

アプセット溶接 (upset welding) とは、接合する2つの母材を一直線上に置き、おのおのを固定電極と移動電極で固定して、両端を突き合わせてから通電し熱を与え、加圧して接合する方法である。加工不可もかからず低コストで溶接できる。アプセット溶接は、鋼材やアルミニウムの、多くは径の小さな棒状のものを溶接する目的で使われる。

フラッシュ溶接

フラッシュ溶接(flash welding)とは、短時間で繰り返しを与え加圧して接合する方法である。母材の端面を軽く接触させて、これに大きな電流を流すと接触点が局所的に発熱して火花となって飛び散る。これを繰り返し行い、接合部が溶接温度に達したときに加圧して接合する。接合する部分が狭く仕上がりも平坦なため溶接後の負荷が少ない。アルミニウムや鋼材で使われる。

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