メシア(救世主)|ユダヤ教,キリスト教

メシア

メシア(救世主)はヘブライ語で「青をそそがれたもの」という意味で、神から特別の祝福をうけてつかわされたものをさし、キリスト(クリストス)はそのギリシア語の訳である。ユダヤ教では「最後の審判」の日に出現し、全信徒を救済する人物とされる。

ユダヤ教におけるメシア

古代オリエントの多神教世界のなかで一神教であったユダヤ教は特質的な宗教であった。また、紀元前から多くの民俗的不運の中、紀元1世紀にいたっても、ユダヤ人がローマの支配を受けるようになった。果てしない民族的苦難は、ユダヤ教の信仰に政治的色彩を与え、メシアの出現によって異教徒は滅び、ユダヤ人が支配者となって世界を統一するであろうという信念を生み出した。

イエス

イエス(前7頃/前4頃~後30頃)は、ユダヤ人でキリスト教の創始者である。ユダヤ教の背景から、メシアを自覚し、神の絶対愛と隣人愛を説き、選民思想と形式主義のパリサイ派と対立した。ローマ総督ポンティウス=ピラトゥスによって十字架の刑に処せられたが、信徒はイエスの復活を確信してその教えを広めた。

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