ファン・デル・ワールス方程式|理想気体よりも実在の気体に近い

ファン・デル・ワールス方程式

ファン・デル・ワールス方程式とは、理想気体よりも実在の気体に近い状態方程式である。

ファン・デル・ワールス力

ファン・デル・ワールス力とは、原子にはプラスの電荷をもつ原子核と-の電荷をもつ複数の電子から成り立っており、その分子間の相互作用の電子的・量子力学的な力をいう。

ファン・デル・ワールス方程式

ファン・デル・ワールス方程式は、理想気体の状態方程式の圧力および体積それぞれに定数を加えることで、より実在の気体に近い状態方程式である。

圧力

実際の気体は理想気体とは異なり、分子が自由に動けるスペースが小さくなるため、体積vに対して定数bを引く。なお、定数bは気体の種類や温度等によって異なる。

理想気体とファン・デル・ワールス方程式PV線図

下記は理想気体のPV線図とファン・デル・ワールス方程式のPV線図との比較である。ファン・デル・ワールス方程式において、1/vの双曲線と極限を持つ1/v2の曲線との図のモデルを示したが、流体の種類や温度によって大きく異なる。

CO2のPV線図

下記は、CO2ファン・デル・ワールス方程式のPV線図である。

⓵⓶

⓵、⓶(高温)は二酸化炭素を圧縮しても気体の状態を保つ。

⓷と臨界点

⓷のグラフは二酸化炭素が液化される境目の温度で、臨界温度(二酸化炭素の場合、31℃)といい、点Kを臨界点という。点K(臨界点)は、液体と気体が混合した状態となる。

⓸⓹

⓸⓹のグラフの平らな部分より左側に圧力が急激に高くなる部分があるが、その部分ではえすべて液体となっている。気体のように圧縮はできない。

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