ばねの製図|機械製図

ばねは圧縮ばね、角ばね、引張ばねなどがあるが、そのほとんどは規格化されており、基本的には既成品を扱うことが多い。そのため、図面化する必要は少ないが、組立図(ASSY)やばねの性状を知るために図面化することが多い。手書き図面の風習からばねは複雑なため、しばしば簡略化して描かれるが、3D CADでは、簡略化する必要はほとんどなくモデルを作成することが多い。

ばね製図

1.一般にコイルばね、竹の子ばね、うずまきばね、皿ばねは無負荷の状態で描く。
2.重ね板ばねは、ばね板を水平の状態で描き、無荷重時の状態を想像線で示す。
3.コイルばねや竹の子ばねは右巻とするが、左巻の場合には要目表に「巻方「向 左」と記入する。
4.コイルばねのすべての部分を図示する場合、コイルの部分は正面図では、らせん状になるが、これを同一傾斜の直線で表す。
5.コイルばねで、両端部分を除き同一形状部分の一部を省略することができる。その場合、省略する部分の線径の中心線を細い一点鎖線で示す。
6.ばねの形状だけを簡略に表す場合には、ばね材の中心線だけを太い実線で描く

圧縮ばね

引張ばね

皿ばね

要項目

図中に記入しにくい事項や寸法許容差または荷重を加えた状態で描くときは必要事項を一括して要目表に記入する。

ばねの断面図および簡略図

ばねの使用箇所が自動機や精密装置などで重要箇所で使う場合、実体で表す。ばねが挿入されることを示すだけでよい場合は、簡略図でよい。

圧縮コイルばねの端部の形状

  1. クローズドエンド:端末がコイル軸方向に隣のコイルと接している形状。
  2. オープンエンド:端末がコイル軸方向に隣のコイルとすき間がある形状。
  3. タンジェントテールエンド:端末がコイル接線方向に伸ばされた形状。
  4. ピッグテールエンド:端末がコイル径方向内側に巻き込まれた形状。
  5. オープンフラットエンド:端面が平らで、端末がコイル軸方向に隣接するコイルとすき間がある形状。

クローズドエンド

オープンエンド

タンジェントテールエンド

ピッグテールエンド

オープンフラットエンド

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