絶対者|シェリング

絶対者

シェリングは自然と精神を統一するためにすベてのものの根底に存在する絶対者を求めた。この絶対者においては,自然も精神も、すベてのものが無差別かつ同一であるとし、万物は絶対者の現れである。精神において実存するものは、「自我」と「非我」である。この二つのものの根底にあつて、この二つのものを生じさせるものがシェリングの考える絶対者であり、絶対者を知的直観によリ直接に把握するのが人間精神である。

精神のうちにおいて、実存するものは、実存のための根拠と一つである。精神のうちにおいて、ほんとうに二つのものは同時的である。もしくは精神が二つのものの絶対的同一性である。けれども,精神のうえには,原初的な没根拠があり・・・一切のものに対して等しい、それでいて何ものにも捉われない,普遍的な統一であり、一切から自由な、それでいて一切を貫いて働く仁慈であり、一言にして言えば、一切のもののうちの一切である愛である。