汝自身を知れ|ソクラテス

汝自身を知れ gnothi seauton

ソクラテスの人間探究をスタートした言葉。デルフォイのアポロン神殿の柱に刻まれていた言葉。ギリシア七賢人のキロン、もしくはソロンの言葉とされているが、定かではない。もともとは「身のほどを知れ」「自分のことを忘れるな」という処世上の教訓であったが、それをソクラテスは無知を知ること(無知の知)と解釈した。この言葉からソクラテスの探究は始まる。

ソフィストとの対立

ソクラテスが「汝自身を知れ」という言葉を尊重し、これを第一の要請としたのはソフィストとの対立も影響したといえる。ソフィストは弁論家や教師、職業としての論者として活躍する以上、自ら知者であることをアピールし、生徒や門下生を集めた。このことに対し、否定的だったソクラテスは、「汝自身を知れ」という言葉を盾に自らが無知であることを知れという批判を展開したといえる。