機械要素
機械要素とは、結合要素(ねじ・溶接)、動力伝達要素(軸・歯車・カム)、動力制御要素(ばね)、流体伝導要素(管・バルブ)、潤滑要素(軸受・ベアリング)などに代表される機械に使われる機能の総称である。現代では、メカトロニクスの発展により、電気・電子・情報技術の分野が事実上の機械要素として機械を成立させている。
結合要素
結合要素とは、締結要素ともいい、ボルト・ナット、キー、ピン、リベット、止め輪で知られる。機械を構成するそれぞれの部品をつなぎ止める要素でもっとも重要な要素である。機械の機能・用途に適した結合要素を選択することが、結果、その機械の信頼性・生産性を高める。
動力伝達要素
動力伝達要素とは、物の回転や直進運動に関する機械要素で軸、軸継手、カム、歯車、ベルト・プーリ、チェーン・スプロケット、リンク、カム、ボールねじ、シリンダ・ピストンで知られている。モータやエンジンに取り付けられ、部品から部品へその回転を伝えることができる。自動機、装置、時計、自動車などの乗り物があげられる。歯車やカムは種類や組み合わせにより回転の角度や向きなどを変えることができる。
動力制御要素
動力制御要素は、動力・運動エネルギーを蓄え・制御することで知られている機械要素である。その性質を利用して緩衝目的でも使用される。一般的に知られるばねをはじめ、スキー板やばね座金(スプリングワッシャー)など、その用途は多岐にわたる。
流体伝導要素
流体伝達要素とは流体を伝える機械要素で、管、管継手、弁、バルブで知られる。密封という意味では、ガスケット、パッキン、オイルシール、オーリングも流体伝達要素の一つである。気体や流体の中には危険なものも多く、腐食、圧力、密封性など厳重に管理されなければならない。
潤滑要素
潤滑要素とは、軸受(ベアリング)やガイドとしての転がり案内、滑り案内として知られる。潤滑要素と一緒に使うことも多い。
軸受
軸受は潤滑要素の代表されるもので、鋼球などを使用する転がり軸受と平面で受け取るすべり軸受がある。転がり軸受の転動体には玉ところがあり、それぞれラジアル荷重に対応するものとスラスト荷重に対応するものがある。すべり軸受には、ジャーナル軸受、スラスト軸受、円すい軸受、球面軸受などがある。