中央官制
律令制度において、一般政務を行う最高官である太政官と並び、神祇・祭祀をつかさどる神祇官が置かれた。太政官の下に8省が置かれたので、二官八省という語で中央官制を総称する。そのほか、弾正台や五衛府がおかれた。
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中央官制
太政官の長官は太政大臣であるが、則闘の官といって、適任者のないときは置かなかった。太政大臣の下に左大臣・右大臣がいて政務を総轄し、さらに大納言が補佐した。太政官は左弁官・右弁官・少納言の3局に分かれ、左弁官に中務(なかつかさ)・式部(しきぶ)・治部(じぶ)・民部(みんぶ)の4省、右弁官には兵部(ひょうぶ)・刑部(ぎょうぶ)・大蔵(おおくら)・宮内(くない)の4省があって、それぞれ政務を分掌し、その下に、職(しょく)・寮(りょう)・司(つかさ)などの諸役所が所属していた。
- 中務:詔書の作成など
- 式部:文官の人事など
- 治部:仏事、外交事務など
- 民部:民政、租税など
- 兵部:軍事、武官の人事など
- 刑部:裁判、刑罰など
- 大蔵:財政、貨幣など
- 宮内:宮中の事務など
弾正台
弾正台(だんじょうだい)は官吏の監察にあたる。
五衛府
五衛府は、衛門府、左右衛門府、左右兵衛府で組織され、宮城の警衛にあたる。