ソクラテス的アイロニー

ソクラテス的アイロニー

アイロニー(irony)とは、皮肉のことで、ソクラテス的アイロニーとは、ソクラテスの対話の仕方、生き方の特質を捉えた概念。ギリシア語のエイロネイア(eironeia)に由来する。ソクラテスは、自分が無知であることを明言した上で話し相手に近づき、問答を通じて相手の考え方の矛盾点をあばき、相手に無知を自覚させた。一度は、相手の考え方を肯定して述べさせ、問答の中で相手の矛盾を指摘し、相手が自己否定せざるをえないように追い込む逆転の論法がソクラテスのアイロニーである。

『国家』プラトン

「そらそら、おいでなさった!これが例のおなじみの、ソクラテスの空とぼけというやつさ。そうくることは百も承知で、わたしはここにいる人たちに、ちゃんと予言しておいたのだ。あなたはきっと答えるのを嫌があるだろう、誰かに質問されると空とぼけてなんだかんだと言い繕っては答えるのをさけるだろう、とね。」